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戦力外通告受けた柳沢、チームの降格に「ふがいない」

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[11.14 J1第30節 浦和2-0京都 埼玉]

 今季限りでの戦力外通告を受けた京都サンガF.C.のFW柳沢敦はチームのJ2降格という結果に責任と無念さをにじませた。

 「1年間やってきて、自分の力をチームのために発揮できなかった。クラブに対してしっかりしたものを返せなかったこと、残せなかったことが残念」

 この日は出場停止明けで2試合ぶりに先発。鋭い動き出しでパスを呼び込んだが、シュートを打つことなく、後半13分にベンチに下がった。

 秋田豊監督は「点を取ったり、取られたりしたときに、チームを支えるリーダーがいなかったことが響いた」と降格の要因を挙げた。33歳の柳沢にとっては重い言葉だ。「自分自身、それが自分の仕事と思ってやってきたけど、一番チームの雰囲気を変えられるのは勝利。それをなかなかつかめなかった」と唇をかんだ。

 3月20日の仙台戦(2-1)、同27日の磐田戦(3-2)と第3、4節で連勝したが、その後は悪夢の17試合連続勝利なし。9月11日の神戸戦でようやく今季初の完封で3勝目を挙げたが、再び8試合白星なしと勝利から見放され、J2降格が決まった。

 「自信を失って、普通にできることもできない状況を招いてしまった。チームの力で言うと、こうした事態を防ぐ力は十分にあったと思うけど、招いたのは自分たちなので…」

 クラブからはコーチ就任を要請されたが、本人は現役続行を希望。すでにロアッソ熊本が獲得に乗り出している。自身初の降格という悔しさを経験した柳沢が新天地をどこに求めるのか。「自分にとって今の状況は不満足だし、ふがいないと感じている」。W杯にも出場した元日本代表FWがこのまま終わるわけにはいかない。

[写真]途中交代でピッチを去る柳沢

(取材・文 西山紘平)

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