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C大阪が“ミラクルドロー劇”。ラスト4分で2点差を追いつく!

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[11.14 J1第30節 山形3-3C大阪 NDスタ]

 2点ビハインドをラスト4分間でミラクル同点! セレッソ大阪が脅威の粘りを見せ山形に3-3で引き分け、順位を一つ上げて4位へ浮上した。ACL圏内の3位G大阪との勝ち点差は4に開いたが、なんとか食らいついた形だ。

 常に劣勢に置かれた試合だった。前半25分、早々と失点するが前半終了間際にFW家長昭博のゴールで追いつき1-1で前半を折り返した。

 後半から仕切り直しといきたいC大阪だったが、後半21分にFW長谷川悠に決められ、再び山形にリードを許してしまった。さらにこのゴールシーンで不運が起きる。長谷川が胸トラップした際にハンドがあったと、C大阪ベンチが猛抗議。レヴィー・クルピ監督の代わりに、激しく主審に詰め寄った白沢敬典通訳が退席処分を受けてしまった。

 一連の展開で浮き足立ったC大阪に、なかなか反撃ムードが生まれない。通訳なしで指揮官の指示も伝わりにくくなった。後半35分には途中出場のFW田代有三に決められ1-3と突き放された。この時点でシュート数わずか3本の山形が3得点。運も味方につけた相手に、試合は決まったかと思われた。だがラスト4分、C大阪がまるでアニメのような“奇跡”を起こした。

 後半45分、味方シュートがクロスバーに弾かれたが、MF清武弘嗣がこぼれ球をダイレクトで右足で叩き込みず1点を返した。さらにその4分後には、家長からのパスを受けたMFアドリアーノがFW小松塁とのワンツーから抜け出し、左足を一閃。グラウンダーのシュートで劇的な同点弾を決めた。

 レヴィー・クルピ監督はテレビインタビューで「レフェリーに疑問が残る。あの1失点でバランスが崩れて、チームを戻すのには間に合わなかった」と2失点目につながった長谷川のハンドに触れる厳しい一言を残した。たしかに、敵地とはいえ山形は下位に低迷する相手。ACL出場のためには勝ち点3がほしいところだった。残り4試合で勝ち点4差は簡単ではないが、逆転ACLという奇跡につなげる。

(文 片岡涼)

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