スペインリーグ1部のマジョルカが、セレッソ大阪の日本代表候補MF家長昭博獲得のため、正式オファーを出したことが分かった、と7日付けのスポーツ報知が報じている。

　G大阪ユース時代から天才と呼ばれてきた男のスペインリーグ挑戦の可能性が出てきた。家長はユースチームに所属していた04年にトップチームデビューし、いきなりデビュー戦でゴールを決めるなど大きな期待を集めてきた。G大阪、そして年代別の日本代表としても活躍し、07年にA代表デビュー。右膝前十字靭帯損傷の大怪我を負った影響で低迷した時期もあったが、大分に在籍していた昨シーズンから徐々に本来の姿を取り戻し、今季移籍したC大阪では31試合4得点の成績でクラブのAFCチャンピオンズリーグ出場権獲得に貢献した。屈強なフィジカルと卓越した技術を武器に輝きを放ったMFは、昨日発表されたアジア杯2011カタール(11年1月7日開幕)の予備登録メンバー入りも果たした。

　同紙によると、かねてから海外志向が強い家長は既にC大阪退団は確実。G大阪との契約を残すものの、海外移籍には移籍金のかからない契約としており、スペインのA・マドリーやクロアチアのディナモ・ザグレブなど、複数の欧州クラブが関心を寄せるなど、去就が注目されている。

　スペインの関係者が「マジョルカが家長獲得に乗り出している。既にオファーも出しているようだ」と証言しているというマジョルカは、05-06年シーズンにFW大久保嘉人(現神戸)がプレーし、39試合5得点を記録。クラブは02-03年のスペイン国王杯を制しているほか、昨シーズンはリーグ5位に食い込んでいる強豪で、今季も6勝3分7敗で7位につけている。

(文　吉田太郎)