清水エスパルスが韓国Kリーグ水原三星の元日本代表FW高原直泰に獲得オファーを出したようだ。9日のスポーツ報知によると、今季6位に終わった清水は来季の補強の目玉としてリストアップし、すでに年俸面などの条件提示を済ませたという。

　清水は来季、エースのFWヨンセンが退団するほか、13得点を挙げたFW藤本淳吾の移籍が濃厚とあり、点取り屋の補強を考えていた。そんな中、高原は静岡・三島の出身で高校も清水東出身。クラブ側は昨年のMF小野伸二と同様、戦力になり、かつ地元のヒーローの獲得に動いた。

　報道によると、高原は水原との契約をあと半年間残しているが、契約上、今冬の移籍市場の違約金はかからないという。清水は水面下で高原側に推定年俸5000万円の完全移籍を提示し、あとは回答を待つのみだという。高原にはオーストラリアのクラブからも獲得の打診があるようだが、親友・小野とのプレーを選ぶ可能性は高そうだ。

　磐田や日本代表はもちろん、ドイツでも活躍した高原だが、2008年の浦和加入後は本領を発揮できず、フィンケ監督の構想から外れ、今夏には失意の中でKリーグに移籍したストライカー。清水に移籍して、まだまだ健在なところをアピールするのか、それとも……。今後の決断に注目が集まる。

(文　近藤安弘)