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全日本大学選抜、U-21富山らの活躍で日韓戦に3発勝利!!

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[12.11 日本・韓国大学選抜サッカーフェスティバル 全日本大学選抜3-1全韓国大学選抜 赤羽]

 日本・韓国大学選抜サッカーフェスティバルが11日、東京・赤羽スポーツの森公園競技場で行われ、全日本大学選抜が全韓国大学選抜に3-1で勝利した。

 全日本大学選抜は、2011年に中国で行われる「第26回ユニバーシアード競技大会」での優勝をめざしているチーム。しかし、目標はそれだけに留まらず『2012年のロンドン五輪と2014年W杯に、この中から何人が入れるか』というコンセプトの下、結成されている。より多くの選手を試したいというスタッフの意向で、今夏のトルコ遠征では招集できなかったU-19日本代表組も今回は招集され、初の顔ぶれでの試合となった。

 システムは4-2-3-1でGK増田卓也(流通経済大3年=広島皆実高)、最終ラインが右からDF岩上祐三(東海大3年=前橋商業高)、DF林堂眞(駒澤大3年=習志野高)、DF丸山祐市(明治大3年=國學院久我山高)、DF比嘉祐介(流通経済大3年=流通経済大柏高)。中盤の底にMF山村和也(流通経済大3年=国見高)とキャプテンマークを巻いたMF宮阪政樹(明治大3年=F東京U-18)が入り、2列目は右にMF八反田康平(筑波大3年=鹿児島中央高)、左にMF六平光成(中央大2年=前橋育英高)、1.5列目にMF河井陽介(慶應義塾大3年=藤枝東高)。1トップをFW富山貴光(早稲田大2年=矢板中央高)が務めた。

 対する全韓国大学選抜は、9日の関東大学選抜戦(4-0)からCBとFWの2選手が代わっただけで、ほぼ同じメンバーで試合に臨んだ。

 ファーストシュートは全日本大学選抜。前半1分、八反田の右クロスに富山が飛び込んでヘディングシュート。惜しくもGKに止められた。同3分には再び八反田の右クロスに六平が合わせてPA正面から右足でシュートを狙うが、これもGKに弾かれた。

 立て続けにチャンスを作り、幸先良い立ち上がりかと思われたが、その後も好機は作るものの得点は生まれない。「ドリブル突破できる選手はあえて呼ばず、今回は足元の技術がある選手を集めた」(中野監督)というチームは、山村、六平、河井、八反田が自由にポジションチェンジ。パスをつないで崩しにかかるが、横パスが多くフィニッシュまで持ち込めない。
 
 すると前半22分、まさかの失点を喫した。自陣で比嘉がMFキム・ウチョルにボールを奪われ、PA内へ進入を許してしまう。ラストパスを丸山が足で弾いたが、こぼれ球をFWホン・ジュビンに右足ダイレクトで押し込まれた。

 先制された全日本大学選抜だが、浮き足立つことなく試合を進めると前半34分、同点に追いついた。河井の絶妙なコースへのスルーパスに抜け出した富山がPA内で鋭い切り返しから冷静にコースを狙い、右足で同点弾を決めた。

 1-1で迎えた後半は八反田に代わり、FW山本大貴(駒澤大1年=ルーテル学院高)が出場。2トップを富山と山本が務め、右SHに河井、左SHに六平を置く4-4-2のシステムへ変更する。後半6分には、山本がPA内右からフリーでシュートを打つが、これは惜しくもサイドネットだった。

 同10分には、山村に代わってMF藤田息吹(慶應義塾大2年=藤枝東高)を投入。藤田が右サイドの高い位置で仕掛け、河井が様々なポジションへ顔を出してチャンスを作る。

 同12分には富山のラフプレーに警告が出なかったことで全韓国大学選抜のハン・チャンウ監督が主審に激怒。執拗な抗議を理由に退席処分を受けて、試合が止まった。それでも選手たちは動じることなく、集中力を切らさない。

 そして待望の勝ち越しゴールは、後半23分に生まれた。河井のスルーパスに抜け出した富山がシュートを放つ。GKに弾かれるが、こぼれ球を山本が左足で押し込んだ。

 ようやくリードを奪うと同28分、富山に代わって、同選抜唯一の九州勢、FW石津大介(福岡大3年=福岡大大濠高)をピッチへ送る。終了間際の後半ロスタイムには、その石津が結果を残した。右サイドを突破した河井の折り返しを受け、DF2枚の間から左足を一閃。ダメ押しの3点目を決めた。

 試合後、中野雄二監督は「1-1で折り返したが前半の方が良かった。後半は良くないが悪いなりに点が取れたことは評価出来るのかもしれない」と試合を振り返り、「後半は大胆さやダイナミックさに欠けた。前半のようなサッカーができれば」と反省点を語った。

 同選抜は明日には台湾入り。現地では台湾A代表とU-23代表と試合を行う。大学選抜チームがA代表と試合を行うのは史上初となる。立ち上げ時の試合では、流通経済大に7-5で勝利。トルコ遠征では7勝1敗と好成績を残してきた。今回の勝利で立ち上げ以降の通算成績は9勝1敗。この流れのまま台湾でも好成績を収め、年内をいい形で締めくくりたい。

[写真]同点弾を決めた富山は逆転弾にも絡む活躍

(取材・文 片岡涼)

全日本大学選抜選手、生の声はコチラ→台湾遠征日記vol.1

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