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世代交代への第一歩、アジア杯初戦へザック監督「選手は若くて才能がある」

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 日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督があらためてアジア杯を若手育成、チーム強化の場とすることを強調した。9日のアジア杯初戦・ヨルダン戦に向けた前日会見。「協会とも話して、このチームのアジア杯の目標は『いい戦いをすること』となった。『いい戦い』というのが何位なのか、具体的な話は相手もあることなので分からない。いい戦いをして、先にある大きな戦いに向けてやっていくことが目標。そういう背景があるから、平均年齢で25歳に満たない若いチームになった」と強調した。

 頭にあるのは14年のブラジルW杯だ。その最終目標に向け、大胆な世代交代を敢行する。そこには「我慢も必要」だ。「成長を目標に掲げているから、今回のメンバーになった。この大会にだけ照準を合わせるなら、W杯のメンバーを連れてきた方がよかっただろう。しかし、それでは前に進めない。我々の目標はもっと先にある」。もちろん、勝利を目指さないわけではない。チームが成長するためには、数多くの試合、よりタフな試合を経験することが必要だ。そのためには大会を勝ち上がらなければならない。

 「いい戦いをすれば、グループリーグで負けても満足するのか?」と聞かれると、「そういうことではない。我々には2つの目標がある。いい戦いをすることと、成長していくこと。その2つを共存させるためには前に進まないといけない」と言葉を強めた。

 昨年10月のアルゼンチン戦(1-0)、韓国戦(0-0)以来の実戦。就任から2試合をこなしただけで、初の公式大会に臨む。「プレッシャーはまったくない。それは私の手元にいる選手がいいクオリティーを持っているから。選手は若くて才能がある。すでにいいクオリティーを持っている選手が経験を積めば、さらに良い選手になる。その楽しみがある」。ザックジャパンがどんな進化を見せるか。日本にとって因縁の地・ドーハで、新たな戦いが始まる。

(取材・文 西山紘平)

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