beacon

主力不在のピンチも不安なし、ザック「控え選手の力を信頼している」

このエントリーをはてなブックマークに追加

 総力戦で準々決勝への切符を勝ち取る。日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督は16日、グループリーグ突破の懸かった17日のサウジアラビア戦に向けて公式記者会見を行い、ここまで出場機会の少ない控え選手たちの奮起に期待した。

 引き分け以上でグループリーグ突破が決まる一戦はGK川島永嗣が出場停止で、右太腿肉離れのMF松井大輔の欠場も確実。MF本田圭佑も左足首痛を抱えるなど主力3人を欠く可能性もあるが、指揮官は「私は控え選手の力を信頼している。それぞれのリーグ戦で彼らのクオリティー、ポテンシャルを見て、ここへ連れて来ている。どこかでピッチに送り出したいと思っているし、彼らがピッチで力を証明してくれればと思っている」と強調した。

 松井と本田圭の2人が欠場となれば、2列目の選手は手薄になるが、「基本的にシステムをつくっている段階で、それを変更するのは好きではない」と4-2-3-1の継続を明言。「サウジアラビアがどういう風に戦ってくるのかを頭に入れて、あと1日あるので、じっくり考えたい。手元にはいいカードがあるので、最良のチョイスをしたい」と話していた。

 13日のシリア戦(2-1)では、後半27分に川島が一発退場となり、PKを与えた場面でピッチ上の選手だけでなく、ベンチからスタッフや控え選手も飛び出して抗議した。会見に同席したMF長谷部誠は「試合に出ている選手、出ていない選手に関係なく、ひとつになって戦えた。これを次の試合も続けていけば、勝てると思う」と力説。ザッケローニ監督も「キャプテンが言ったようにシリア戦は控え選手を含め、ひとつになって戦ったことを評価している」と言った。苦しい試合だったからこそ、チームは団結し、勝ち点3をもぎ取った。

 たとえベストメンバーは組めなくても、この流れを生かさない手はない。「明日の試合の目標は2つある。ひとつは勝ちにいくこと。もうひとつはチームのさらなる成長を促すこと。シリア戦はヨルダン戦より良くなった。サウジ戦もシリア戦より良くなるように、戦術、テクニック、メンタル、フィジカル、すべての面で上げていきたい」。チームの危機だからこそ、一丸となって乗り越え、さらなる高みを目指すつもりだ。

[写真]公式会見に臨むザッケローニ監督

(取材・文 西山紘平)

▼関連リンク
アジア杯2011特集

TOP