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水戸の経営悪化が判明。公式試合安定開催基金の申請を発表

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 水戸ホーリーホックは16日、Jリーグの「公式試合安定開催基金」の借入申請を行うことを決定したと発表した。クラブによると、経営不振のために2010年度にJリーグのスポーツ振興投票対象試合安定開催特別会計(toto基金)から3000万円の借入れを行ったが、今年1月末に迫っている返済期限までに返済が不可能であるため、返済金3000万円をJリーグの「公式試合安定開催基金」に振り替えたという。

 水戸は2009年度のJ2クラブの営業収入の平均が約9億6千万円であるのに対し、4億1千万円とJリーグ36クラブ中で最も少額と苦しい経営状態が続いているという。なおかつ、長引く不況のほか、契約満了選手の移籍金撤廃などに伴い約4000万円の債務超過になる見通しという。

 今後は少しでも経営を安定させるため、①資本増強施策の実施・出資依頼先の選定 ②広告料収入の増加・スポンサーの獲得強化 ③入場料収入の増加・観客増員の強化 ④後援会組織の発足 ⑤役員の体制強化 ⑥Jリーグクラブライセンス制度の導入に伴う体制の確立-を目標に掲げた。

 水戸の沼田邦郎社長はクラブの公式HPによると「本日の新体制、新加入選手の発表という門出の日に、このような辛い厳しい発表をすることは大変遺憾であり申し訳なく思います。クラブ関係者一同はこの現実を真摯に受けとめ、水戸ホーリーホックが真の市民クラブとして市民の皆さんから愛され、誇りに思っていただけるよう懸命の努力を続けていきたいと思います。この危機的な状況を脱してクラブが更に大きく飛躍するためにも、多くの皆様方のご理解を頂き、ご支援賜りますよう切にお願い申し上げます」とコメントしている。

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