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「アジア杯優勝はスタート地点」、アジア制覇から一夜明け、ザックが所信表明

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 歓喜のアジア制覇から一夜明けた30日、日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督がドーハ市内の宿舎で取材に応じ、あらためてアジア杯優勝の喜びを語った。

 「寝ようと思って、他のことを考えようとしたけど、どうしても試合のことを振り返ってしまって、寝られなかった」。決勝の興奮の余韻で寝付けなかったという指揮官は、それでも達成感に浸ることはなかった。

 7月には南米選手権(コパ・アメリカ)に参戦し、9月にはいよいよW杯アジア3次予選が始まる。「このチームの目標をアジア杯優勝には置いていない。コパ・アメリカ優勝にも置いてない。コパ・アメリカの目標はアジア杯と同様、成長すること。W杯予選に向けて準備していきたい」。あくまで14年のブラジルW杯で結果を残すことを目標に、今後も着実にチームを強化していくつもりだ。

 平均年齢約25歳の若きチームが見せた大会中の成長には手応えも感じている。相次ぐケガや出場停止でチャンスを得た選手、途中出場でピッチに入った選手が次々と結果を残し、日替わりでヒーローが誕生した。

 「ベンチスタートの選手がここまで結果を出してくれる大会というのはほとんど記憶にないし、似たような状況を見たこともない」

 指揮官自身も驚いた団結力。決勝後の夕食では、今大会出場機会のなかったGK権田修一、DF森脇良太の名を挙げ、「彼らは試合に出た選手と同じように今回の優勝に貢献してくれた」と選手全員の前でねぎらったという。

 その上で「アジア杯優勝は、我々にとってスタート地点に過ぎない」とハッパをかけた。就任5ヵ月で成し遂げたアジア制覇。ザックジャパンの未来には、さらなる可能性が広がっている。

[写真]アジアカップを手に笑顔を見せるザッケローニ監督

(取材・文 西山紘平)

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