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元千葉の市原がインドリーグへ移籍

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 元ジェフユナイテッド千葉で昨年はアルビレックス新潟シンガポールでプレーしていた元U-20日本代表DF市原充喜が、インド2部リーグのUnited Sikkimと契約したことが分かった。市原は先日までインドを訪れ、同クラブで入団テストを受けた結果、正式なオファーを受け、すでに契約を結んだ。新シーズンの開幕は3月中旬で、市原は就労ビザを取得後、今月下旬にインドに渡る。

 市原は東京学館高を経て2004年に千葉に加入。同期にはDF水本裕貴(広島)、MF水野晃樹(柏)らがいた。千葉では1年目からリーグ戦3試合に出場し、2005年にはU-20日本代表にも選ばれるなど期待されていた。当時のイビチャ・オシム監督からは「水本、水野の次にくる(レギュラーを取る)のは市原だ」と言われたほど評価された時期もあったが、その後は伸び悩んでいた。

 2009年限りで千葉を戦力外となったあと、2010年にはアルビレックス新潟シンガポールと契約。ボランチのレギュラーを務めた。今季終了後は日本国内クラブのほか、タイやインドネシアなど別の海外リーグを含めて移籍先を模索していた。

 インドにはIリーグというプロリーグがあり、昨年は元新潟のFW末岡龍二ら数名の日本人が1部のクラブでプレーしたという。市原がプレーするSikkimは2部所属だが、今季はインド代表選手が3名加入予定。市原は外国人枠の選手としてセンタバック、もしくはボランチとして期待されている。

 インドのうえ、2部といえば年俸面が心配されるが、勝利給などのボーナスを除いた基本給は悪くない。市原は「家賃も基本給と別に出ますし、日本で一人暮らしをするくらいの金額は十分にもらえます」と明かす。もちろん、1部に上がればボーナスのほか、基本給もアップする予定。そもそもインドは中国に次ぐ人口約11億人を擁しており経済発展が進んでいる。リーグとしての“ポテンシャル”を備えているといえる。

 市原は「さらに成長するために日本のプロクラブか、日本人選手が少ない海外リーグを模索していた中、Sikkimからオファーをもらいました。インドは未知の国のためいろいろと悩みましたが、プロとしてプレーできる環境が欲しかったこと、またSikkim側が外国人枠で獲得してくれること、そしてチームが、元インド代表選手の新オーナーの下、今季の1部昇格を目指していることなど、そのビジョンにやりがいを感じました」と移籍理由を説明した。

 そして「ここで学んでもっといい選手になりたいと思います。今年、チームを必ず1部に昇格させて日本のクラブへの復帰や、よりレベルの高い海外リーグへの移籍を目指して頑張りたいと思います。今後とも応援、よろしくお願いします」とステップアップを意気込んでいる。かつてオシム監督から教わった“あきらめない気持ち”や“挑戦する、リスクを冒す勇気”の『オシム流』を胸に、新天地で飛躍を目指す。

(取材.文 近藤安弘)

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