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審判委員会が今季の判断基準を解説、カードを要求する選手は逆に警告も

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 日本サッカー協会審判委員会は22日、都内のJFAハウスでメディアカンファレンスを開催し、各クラブを対象としたルール講習会でも使用している「スタンダードビデオ」を用いて報道陣に2011年シーズンの判定基準を解説した。

 松崎康弘審判委員長は、スピーディーでタフでフェアなサッカーを追求するため、昨季から取り組んでいるホールディングの排除、シミュレーションの撲滅とともに、審判側もファウルではないプレーをしっかり見極めることが重要だと指摘した。

 スタンダードビデオには、たとえ接触があってもファウルとは判断されない「フットボールコンタクト」の映像も収録。昨年5月5日のJ1第10節、京都サンガF.C.清水エスパルスの後半32分にFW岡崎慎司が後方からDF郭泰輝に押し倒された場面もあり、このとき佐藤隆治主審はPKの判定を下したが、これは「フットボールコンタクト」であり、本来ならノーファウルと判断されるべきだと解説された。

 また、選手の異議やジェスチャーへの対応として、ファウルを受けた選手がイエローカードを要求して手でカードを示すなどのジェスチャーを見せた場合、逆にその選手を反スポーツ的行為で警告する可能性もあることを確認。審判委員会の黛俊行氏は「露骨にカードを要求する行為に対しては逆にイエローカードを示すよう、FIFAやUEFAも指導している。Jリーグでは、こうした行為は特に若い選手に多い」として、各クラブに対して行った講習会でも周知徹底したという。

(取材・文 西山紘平)

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