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3年ぶりVへ、G大阪が5発発進!!

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[3.1 ACL GL第1節 G大阪5-1メルボルン・ビクトリー 万博]

 1日、アジアクラブナンバー1を争うAFCチャンピオンズリーグ2011が開幕。08年優勝のガンバ大阪はホーム万博競技場(大阪)で09-10年オーストラリアAリーグ2位のメルボルン・ビクトリーと対戦し、5-1で快勝した。

 開始11分で3発! 3年振りのアジア制覇を目指すG大阪が電光石火とも言える立ち上がりの3ゴールで、メルボルンを撃破した。4-4-2システムのG大阪はGKが藤ヶ谷陽介で4バックは右から加地亮、駒澤大から加入した新人CB金正也、山口智、下平匠。中盤は武井択也と遠藤保仁のダブルボランチでその前方に二川孝広、宇佐美貴史が並んだ。前線はイ・グノとC大阪から加入したアドリアーノが2トップを組んだ。

 右膝前十字靭帯損傷及び右膝外側々副靭帯損傷のMF橋本英郎と右足首を痛めているMF明神智和ら主力が負傷離脱中。エースの遠藤も合流間もないなど、ベストとはほど遠い状態にあるG大阪だったが前半4分、セットプレーからあっさりと先制した。

 二川の左CKでニアサイドに数人が飛び込むと、ファーサイドにこぼれたボールにPA外から走り込んできた武井が右足を振り抜く。豪快に撃ち抜かれた一撃は、ゴールライン上に並んだGKとDFの間を破り、ゴールへと突き刺さった。

 G大阪は7分にも左サイド、敵陣少し入った位置でボールを受けたイ・グノが、縦へのドリブルでマーカーを振り切ってPAへ侵入。カバーにきたDFのファウルを誘い、PKを獲得した。キッカーのアドリアーノは蹴り直しとなったPKを確実に右足でゴール右へ決めて2-0。さらに11分には、カウンターから自陣センターサークル内で前を向いた宇佐美が大きく前進してディフェンスラインのギャップを突くスルーパスを送る。右サイドで受けたアドリアーノが一気にゴールラインまで切れ込んでラストパスを送ると、中央へ飛び込んだイ・グノが難なく3点目のゴールを押し込んだ。

 10番FWトンプソンらオーストラリア代表歴を持つ選手たちの名が並ぶメルボルンは、サイドチェンジなど大きな展開を織り交ぜながら反撃。22分には自陣からのカウンターでトンプソンがスピードに乗ったドリブルでゴールへと迫ると、G大阪は追走した下平がPAで相手を倒してしまう。献上したPKをDFマスカットに決められて3-1となった。

 3-5-2システムでスタートしたメルボルンは前半15分に中盤を組み換え、相手に傾いていた流れを取り戻した。またパワーでG大阪を押し込み、31分にはFWオールソップの強烈な右足シュートがゴール左ポストをかすめるなど、あわやの場面もつくり出す。

 それでもG大阪は遠藤と宇佐美中心に素早くボールを動かし、視野の広いプレーを見せるイ・グノや豊富な運動量で駆け回る武井を中心に決定機をつくり続ける。26分にアドリアーノがゴール至近距離から放った左足ボレーがGK正面を突くなど、なかなか追加点を奪うことができなかったが後半18分、右サイドを独力で打開したアドリアーノの折り返しを二川が確実に決めて4-1。その後は19分に下平に代えて新人DF藤春広輝、26分には遠藤に代えて新加入MFキム・スンヨン、26分にはアドリアーノに代えてG大阪ユース出身の横谷繁と新加入選手、若手選手をそれぞれ起用して活性化した。

 そしてロスタイムには宇佐美のスルーパスからイ・グノが右クロス。これをキム・スンヨンが頭でゴール右隅へねじ込み、快勝劇を締めくくった。3年振りの優勝へ好発進したG大阪の西野朗監督は試合後のインタビューで「メルボルンがあったまらないうちに仕掛けようというのが一つの狙いだった。(開始)15分で(3点取れて)いい形でコントロールできた。思った以上に選手の連動性が出てきた」と納得の表情。そして1月のアジア杯で優勝している遠藤は「クラブレベルでもアジアチャンピオンになりたい」と“アジア2冠”へ意気込んでいた。

[写真]前半4分、G大阪MF武井(右から2人目)が先制ゴール
(文 吉田太郎)

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