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3月29日に大阪・長居でチャリティーマッチ開催を発表

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 日本サッカー協会は16日、日本代表が3月29日に、大阪・長居スタジアムで「東北地方太平洋沖地震 復興支援 SAMURAI BLUE チャリティーマッチ」(仮称)を行うと発表した。相手はキリンチャレンジ杯で戦う予定だったニュージーランド代表で調整中という。チケットの販売などは詳細が決まり次第、発表するとしている。

 3月下旬に予定していたキリンチャレンジ杯2試合、25日のモンテネグロ戦(静岡)と29日のニュージーランド戦(国立)の開催は同日に中止を発表したが、日本協会によるとアルベルト・ザッケローニ監督や多くの日本代表選手から「被災者の方々の手助けとなる事や勇気づけるような事をしたい」という強い希望があったと説明。

 そして「こういう困難な時だからこそ、微力ではありますが被災地の皆さんの支援と一日も早い復興のために役立てたい、そして支援の輪を広げるための大きなきっかけとしたい」という思いから、チャリティーマッチ開催に踏み切ることにしたという。

以下、この日発表された日本サッカー協会・小倉純二会長のコメント

 東北地方太平洋沖地震、長野県北部地震で被災された方に心からお見舞い申し上げます。

 さて、日本サッカー協会(JFA)は、3月25日(金)にエコパスタジアム(静岡)で予定していたSAMURAI BLUE vs モンテネグロ代表と、同29日(火)に国立競技場で開催する予定だったSAMURAI BLUE vs ニュージーランド代表の「キリンチャレンジカップ」を中止することを決めました。その上であらためて3月29日(火)に大阪・長居スタジアムにてチャリティーマッチを開催することを決定しました。

 試合の詳細については現在鋭意調整中ですが、対戦相手は我々と同じく大地震によって甚大な被害を受けたニュージーランドと、合同で震災支援のチャリティーマッチを行いたいと考えています。静岡と東京を会場に開催することになっていたキリンチャレンジカップの中止は、電力不足、交通網の混乱、なにより、来場される皆様の安全確保等を第一に考え、下した決断です。

 3月25日の試合会場となっている静岡・エコパスタジアムは東京電力の管轄外ではありますが、同じ静岡県内の富士川以東では東京電力の管轄内で計画停電が実施されており、静岡県民の多くの方が不自由な生活をしています。また周辺地域からエコパスタジアムへの往復の交通機関も不完全であることから開催不可と判断しました。29日の会場となっている東京・国立競技場は計画停電の圏内であり、未だ余震が続くなど予断を許さない状況です。

 今回のキリンチャレンジカップの開催にあたっては、ファン・サポーターの皆さんから「困難な時だからこそ日本代表が人々に勇気と、明るい話題を与えるべきではないか」というご意見を多数いただきました。ザッケローニ監督をはじめ日本代表選手からは「被災者の方々の手助けとなる事や勇気づけるような事をしたい」という強い希望もありました。

 こういった声がある一方で、この時点でチャリティーマッチを開催することは時期尚早ではないかというご意見もありました。我々としましてはこういった意見を踏まえ、熟慮に熟慮を重ねました。そして、やはり、困難な時だからこそチャリティーマッチを実施し、微力ではあるとしても被災地の皆さんの支援と一日も早い復興のために役立てたい、そして支援の輪を広げるための大きなきっかけとしたい、という想いからチャリティーマッチの開催に踏み切りました。

 試合会場につきましては、余震や交通機関、電力不足の影響がない大阪・長居スタジアムで実施することにしました。被災地の状況を案じ、温かいお見舞いの言葉とご支援をいただいている世界各国の人々に対しましても、日本国民がこの難局に負けずに頑張っている姿を発信することが大切なことだと考えています。また、今回の震災の影響で外出を控えている子どもたちを元気づけ、強い精神力と生きる力を持ってもらいたいとも思っています。

 なお、この試合の収益金は義援金として被災地に寄付するとともに、試合会場では募金箱を設置するなど観戦者の皆様にも多大なご協力をいただきたいと思っております。

 被災地の皆さんが希望や勇気、気力を失わずに、なんとかこの困難を乗り越えていただきたいと願ってやみません。

財団法人 日本サッカー協会
会長 小倉純二

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