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全日本大学選抜U-20イタリア遠征へ、第1関門の関東地区選考会が行われる

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 6月に実施される全日本大学選抜U-20イタリア遠征へ向けて、大学2年生以下の選手を対象とした関東地区選考会が17日、国士舘大鶴川グラウンドで行われた。関東大学リーグ所属の全54選手が4チームに分けられ、90分間2本の試合を戦った。[招集メンバーはコチラ]

 東日本大震災の影響で関東リーグは開幕していないため、各大学の新1年生の力は未知数。今回は各所属先の監督によって推薦された選手たちが参加した。所属チームの事情もあり、同選抜の主力となり得る選手の一部は招集できなかったが、参加した選手たちが各々の強みをみせてアピールした。

 1本目の試合ではAチームとBチームが対戦。前半19分、MF塩田光(東海大2年=横浜FMユース)の右クロスにFW原之園卓也(青山学院大1年=國學院久我山高)が頭で合わせて、Aが先制した。同32分にはPKを献上し、FW小門勇太(国士舘大1年=帝京高)に決められて1-1の同点に追いつかれる。しかし、同37分にFW山本大貴(駒澤大2年=ルーテル学院高)の右クロスがオウンゴールを誘発して、2-1とAが再びリードに成功。後半37分には、右クロスを受けた山本が落ち着いて左足で流し込み、ダメ押しとなるゴールを決めた。試合はAが3-1で勝利した。

 2本目の試合ではCチームとDチームが対戦。前半16分にCがMF後藤拓斗(青山学院大1年=横浜FMユース)のゴールで先制。1点リードで前半を折り返した。そして後半にはMF矢田旭(明治大2年=名古屋U18)が2得点を決める活躍をみせた。まずは後半6分、矢田のパスに抜け出したFW皆川佑介(中央大2年=前橋育英高)がPA内で倒されて、PKを獲得。これを矢田が冷静に決めて2-1とリードを広げた。同15分にはMF天野純(順天堂大2年=横浜FMユース)に1点を返されたが、同23分にゴール前混戦からこぼれたボールを矢田が押し込み、3-1と試合を決定づけた。

 大学へ入学してから1ヵ月も経っていない1年生の選手たちだったが、それぞれが物怖じすることなくプレーした。選考会後、Dチームの一員としてプレーしたDF廣木雄磨(東京学芸大1年=F東京U-18)は「自分の持ち味である1対1の強さやオーバーラップというところは見せることができたし、今日はやれたと思います」と手応えを話し、「世界での大会に出れるということなのでイタリア遠征のメンバーにも入りたい」と目標を語った。

 また、このカテゴリーでは最上級生となる2年生のMF茶島雄介(東京学芸大2年=広島ユース)は「今日は即席チームのキャプテンでしたし、自分たちが最高学年だったので、このチームとしてやることは徹底していこうと話しました」と話し、「個人としてはユニバ(今夏のユニバーシアード大会)を諦めてないので、まずはここでもしっかりやることと、チームの中では勝たせるためのプレーをしていきたい」と先を見据えた。

 今回の全54選手から何人に絞るか現段階では決まっておらず、今後の技術委員会等で話し合われる。また、選考に残った選手は東日本地区選考会へ参加。東日本地区選考会は関東以外の他地区と合わせて、計30名で行う予定と、こちらの上限人数は確定しているという。関東大学サッカー連盟の今川正浩技術委員長は「選考材料は今回のゲームパフォーマンスを第一に考えている」と話した。近日中にも東日本地区選考会への参加選手は発表される。

[写真]廣木は果敢なオーバーラップからチャンスをつくった

(取材・文 片岡涼)

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