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金崎&永井ゴールで敵地白星、名古屋が暫定首位浮上!

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[4.19 ACL第4節 FCソウル0-2名古屋 ソウル]
 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は19日、グループリーグ第4節を行い、F組3位の名古屋グランパスは敵地のソウルワールドカップスタジアムで同組首位のFCソウル(韓国)と対戦した。勝てば勝ち点は7で並ぶが、直接対決の結果が優先されるため暫定首位に浮上する名古屋だったが、MF金崎夢生とFW永井謙佑のゴールで2-0勝利。FWケネディら多数の主力が欠場した中、名古屋が暫定首位に浮上した。日本時間20日未明に終わるアルアイン-杭州緑城で、杭州緑城が引き分け以下なら、名古屋は“完全首位”となる。
 名古屋はかねてからFW玉田圭司が戦線離脱中だが、この試合にはさらにエースFWケネディが右太もも裏痛で、MF中村直志も腰痛でメンバー外となる苦しい布陣だった。大卒ルーキーのFW永井謙佑が1トップを務めたほか、高卒ルーキーのMF吉田眞紀人が初先発で右サイドを務めた。システムは4-2-3-1でGKは楢崎正剛、DFラインは右から田中隼磨、田中 マルクス闘莉王、増川隆洋、阿部翔平。ダブルボランチは小川佳純と吉村圭司が務め、2列目は右から吉田眞紀人、藤本淳吾、金崎夢生が入った。1トップは永井謙佑が構えた。
 相手のFCソウルは4-4-1-1システムを採用。元コロンビア代表のFWマウリシオ・モリーナと元モンテネグロ代表の大型FWデヤン・ダムヤノビッチが前線に構えた。フィジカルの強さとハイボール、また強烈かつ大胆なシュートで活路を見出そうとしてきた。
 名古屋は立ち上がりから相手の速い攻撃に苦しんだが、FCソウルにアクシデントが襲った。前半15分、MFコ・ヨハンが負傷によりDFキム・テファンに緊急交代した。そんな中、名古屋が少しずつリズムをつかみかける。前半20分、藤本のスルーパスに左サイドを永井が抜け出してクロス。上手く中へと通ったが、これはわずかにオフサイドだった。同22分、名古屋は背番号10のデヤン・ダムヤノビッチに強烈な右ミドルを食らったが、GK楢崎が何とか弾き出した。相手の縦への速さとハイボール攻撃に耐え抜いていた名古屋が、貴重な先制点をつかんだ。
 前半26分、右サイドを攻め立てPA右付近から吉田眞紀人がスルーパス。これに小川佳純が抜け出して右足でシュート。一度は相手GKに弾かれたが、金崎夢生が体勢を崩しながらも反応して右足で押し込み、1-0のリードを奪った。金崎は12日のACL・アルアイン戦の2得点に続く連発。若きアタッカーがケガ人続出のチームの救世主となった形だ。
 しかし、相手のFCソウルも負けていない。その後、怒涛の攻撃を繰り広げてきた。前半31分、MFセルベル・ジェパロフが右足でロングシュート。さらにその直後には、再びセルベル・ジェパロフがPA内でシュート。これはDF阿部をかすめて少しコースが変わったが、GK楢崎が好セーブを見せた。
 前半38分にはCKから、こぼれ球をMFオ・ギュンジュンに狙われたが、これはミートせずに事なきを得た。さらに同42分にはクロスからPA内でデヤン・ダムヤノビッチが受け、トラップからフリーでシュートを放とうとしたが、ミス。そして同44分、ハイボールをデヤン・ダムヤノビッチが頭で落としてマウリシオ・モリーナが左足でシュートを放ったが、これはわずかに左に外れた。名古屋には冷や汗の連続となったが、前半は1-0リードのまま折り返した。
 後半、ともにメンバー交代なくスタートした。序盤、FCソウルが積極的なプレスを仕掛けてきた。名古屋は押し込まれるが、何とか防ぐ。後半4分、ショートカウンターから金崎がミドルシュートを放ったが、これは大きく上に外れた。
 後半9分、名古屋は幾重も相手の攻撃を受け、冷や冷やの連続。同11分にはFKのこぼれ球を押し込まれかけたが、何とか名古屋守備陣がクリアに成功した。FCソウルは徹底してサイドからのクロスやハイボール、遠目からのシュートで名古屋守備陣に揺さぶりをかけてきた。しかし、GK楢崎が粘り強く跳ね返した。同23分にはPa右からマウリシオ・モリーナに左足でカーブをかけたシュートを放たれたが、何とか左に外れた。
 ホームで負けられないFCソウルは後半23分、オ・ギュンジュンに代えてMFムン・ギハンを投入。攻撃の活性化を狙ってきた。対する名古屋は同31分、吉田に代えてMF磯村亮太を送り出した。再び若い選手の起用となった。FCソウルは同35分、3人目の交代を行う。MFハ・デソンに代えてFWイ・ジェアンを投入。何とか1点を奪おうと、攻撃のスイッチをさらに入れてきた。
 名古屋は圧倒的に攻め込まれ、苦しい時間が続いたが、ラッキーな形で追加点を奪った。後半37分、相手の右サイドにもうプレス。たまらずDFキム・テファンがGKにバックパス。これが弱く、永井謙佑が快足を活かしてカット。そのままGKも交わして左足で流し込み、大きな大きな2点目を決めた。
 名古屋は後半41分、金崎に代えてDF千代反田充を投入。守備固めに入った。FCソウルはハイボールをミドルシュートを多様してきたが、名古屋は田中マルクス闘莉王を中心に必死に跳ね返した。ロスタイムは4分。名古屋は永井に代えて三都主アレサンドロを送り出し、時間を使った。試合はそのまま2-0で名古屋が勝利。攻守も、若手もベテランも奮闘した名古屋が暫定首位に躍り出た。
(文 近藤安弘)

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