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日本サッカー協会、南米選手権出場辞退を発表

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 日本サッカー協会は17日、7月にアルゼンチンで開催される南米選手権への日本代表の出場を辞退した、と発表した。

 日本は99年以来となる南米選手権への招待出場の予定だった。だが、3月11日に発生した東日本大震災の影響で大会開催期間中の7月にJリーグの代替日程が組み込まれ、国内の選手主体のチーム編成が困難になったことから、欧州クラブ所属の選手中心でチームを編成することなどを条件に出場を模索。だが、各クラブとの交渉が難航し、最終的に出場辞退に追い込まれた。

以下、日本サッカー協会発表文

 日本サッカー協会(JFA)は本日(5月17日)、南米サッカー連盟(CONMEBOL)とアルゼンチンサッカー協会(AFA)ならびにコパ・アメリカ大会組織委員会(LOC)に対し、コパ・アメリカ アルゼンチン2011への参加を辞退することを正式に通知しました。

 東日本大震災の影響を受け、一時、出場辞退を検討していたコパ・アメリカですが、4月上旬に小倉純二JFA会長が急きょ南米を訪れて、震災の状況やJリーグ等サッカー界の現状について説明し、日本の参加について判断を仰ぐことにしました。CONMEBOL、 AFA、 LOCからは「日本の復興支援につなげるために、是非日本に参加してほしい」という強い要請があり、JFAは再度、出場する方向で調整に入りました。

 4月下旬、CONMEBOLの理事会で日本の参加について審議され、そこで、CONMEBOLの正式決定として、FIFAに対してコパ・アメリカの日本人選手の招集に対して協力を要請することが決議されました。さらに、日本人選手が所属するヨーロッパのクラブチームにも同様の書簡が送付され、それを受けて、JFAは原博実技術委員長が渡欧し、選手が所属するクラブに直接出向いて交渉にあたりました。

 各国のクラブチームは一様に日本の状況やCONMEBOLの意向に理解を示してくれましたが、コパ・アメリカに出場するゲストチームに対しては、所属するクラブには選手をリリースする義務がないこと、また、来年行われるヨーロッパ選手権のために来季のリーグの開幕が早まったこと、今やクラブの主力となった日本人選手に十分な休養期間を与える必要があることなどを理由に、選手招集の許可を得ることができませんでした。

 JFAとしては、歴史と権威を誇るコパ・アメリカに出場することは日本サッカーの強化にとって非常に意義あることと考え、CONMEBOL、 AFA、 LOC、Jリーグの協力も得ながら努力して参りましたが、同大会に出場するに見合うチームを編成できないことから、やむなく出場を辞退する決断を下すに至りました。

 同大会を楽しみにしていたファン・サポーターの皆さん、そして、被災地で困難な生活を強いられている皆様には大変申し訳なく思っております。この場を借りてお詫び申し上げます。

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