beacon

首位・柏が3連勝中の神戸を一蹴、田中の2発などで独走態勢に

このエントリーをはてなブックマークに追加

[5.28 J1第13節 柏3-0神戸 柏]

 J1第13節は28日、各地で5試合を行い、日立柏サッカー場では首位柏レイソルと3連勝中の4位ヴィッセル神戸が対戦。柏はFW田中順也が前半21分、24分に連続ゴールを決めると、後半28分にMFレアンドロ・ドミンゲスがダメを押し、3-0で快勝した。2試合ぶりの勝ち点3で4試合負けなし(3勝1分)となった柏。この日、2位・仙台と3位・横浜FMの上位対決が引き分けに終わったため、2位との勝ち点差は3に広がった。

 柏は前節の名古屋戦(0-0)を体調不良で欠場したMF大谷秀和が2試合ぶりに先発復帰。U-22日本代表に選出されたDF酒井宏樹は右SB、MF大津祐樹は左MFに入った。
 神戸は前節の広島戦(1-0)で負傷交代したMF三原雅俊に代わり、広島戦で決勝点を決めたMF田中英雄が開幕戦以来、7試合ぶりに先発した。
[スタメン&布陣はコチラ]

 立ち上がり、リズムよく攻撃を仕掛けたのはアウェーの神戸だった。中盤を流動的に動くMF大久保嘉人がパスを散らしながらFW都倉賢、FW森岡亮太の2トップが起点となり、相手陣内に攻め込む。

 前半3分、大久保からパスを受けた森岡の右足ミドルはゴール右へ。同11分にも森岡がMF朴康造とのワンツーから右足でシュートを打ったが、DFの体に当たった。同16分にも都倉のパスから森岡が強烈なシュートを放つもGKの正面。チャンスはあったが、遠めからのシュートが多く、相手ゴール前で決定機をつくるまでには至らなかった。

 神戸の出足の早いプレッシャーに苦しみ、なかなかシュートチャンスをつくれずにいた柏だが、前半21分、流れるようなパスワークから神戸守備陣を崩した。DF近藤直也の縦パスを受けた大津が横のMFレアンドロ・ドミンゲスにはたくと、後方から上がってきた田中に絶妙なスルーパス。田中はワントラップから落ち着いて左足でゴールに流し込み、劣勢の柏が先制に成功した。

 4月29日の甲府戦(2-1)以来、5試合ぶり今季2得点目を決めた田中の勢いは止まらない。先制から3分後の前半24分、中盤でボールを持ったMF栗澤僚一が左サイドに大きく展開。胸トラップでボールを落とした田中は角度のない位置から思い切りよく左足を振り抜き、右のサイドネットに弾丸シュートを突き刺した。

 田中の連続ゴールで試合の主導権を握った柏はその後もカウンターからチャンスをつくる。前半33分にはドリブルで中央を駆け上がったレアンドロが右足でシュート。同42分にもレアンドロのドリブル突破から酒井の右クロスに大津が右足ボレーで合わせる決定機をつくったが、GKの好セーブに阻まれた。

 今季初の2失点を喫した神戸は後半開始から森岡に代えてMFホジェリーニョを投入。ホジェリーニョは下がり目の1.5列目に入り、1トップ気味の布陣になった。早めに1点を返したい神戸は攻勢を強めるが、柏の組織的な守備に跳ね返され、なかなかチャンスをつくれない。後半17分、都倉が朴とのパス交換から左足でシュートを狙うも、ゴール上に大きく外れた。

 柏は後半18分、レアンドロのスルーパスから酒井が右サイドをオーバーラップ。クロスを大津が落とし、フリーの田中が左足で狙ったが、ゴールラインぎりぎりでDF北本久仁衛が何とかクリア。決定的なチャンスだったが、ハットトリックはならなかった。

 神戸は後半26分、都倉に代わってFWポポがピッチに入るが、直後に決定的な3失点目を喫してしまった。後半28分、柏は相手DFのクリアミスを拾ったFW北嶋秀朗が抜け出し、フリーで駆け上がってきたレアンドロに横パス。レアンドロはGKとの1対1を難なく右足で流し込み、3-0と試合を決定付けた。

 1点でも返したかった神戸だが、後半41分にポポが一発退場となり万事休す。首位・柏を叩いて一気に勝ち点で並びたいところだったが、0-3の完敗で4試合ぶりの無得点に終わり、連勝も3でストップした。

[写真]この日2得点の田中

(取材・文 西山紘平)

TOP