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バイエルン移籍前に代表デビュー狙う宇佐美、「厳しい環境に行かないと」

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 キリン杯・ペルー戦(0-0)から一夜明けた2日午前、日本代表は新潟市内で練習を行ったあと、7日のチェコ戦(日産ス)に向けて横浜へ移動した。ペルー戦の先発メンバーとMF本田圭佑、DF長友佑都の計13人はウォーミングアップ後、軽めのメニューで調整。左足打撲のDF内田篤人はチームとは別にウォーキングやストレッチなどにとどまった。

 欧州移籍に弾みを付ける。ペルー戦では出場機会がなく、A代表デビューは持ち越しとなったFW宇佐美貴史(G大阪)。今夏のバイエルン(ドイツ)移籍が決定的と報じられたことについては「何も話せません。ノーコメントでお願いします」と繰り返したが、報道陣から「他の海外組の選手に話を聞いたりしている?」と聞かれると、「それを言っちゃうと答えになりますよね」と笑みをこぼした。

 初めてのA代表は刺激の連続だ。食事会場では「海外組の選手同士の会話をよく聞いている」という。「技術面もそうだけど、メンタル的に日ごろから厳しい環境でやっているから、ちょっとした寄せにも動じないというか、余裕を持ってやっている」と、一緒に練習することで感じる部分も多い。「練習で見ていると、技術もそうだけど、高いレベルでやっているという自信も見える。そこがメンタリティーにつながっていると思うし、そういう厳しい環境に自分も行かないといけない。気の持ちようというか、自信は大事だと思う」。欧州の舞台で活躍する選手たちと身近に接し、海外志向はさらに強まった。

「練習の回数は少ないけど、課題も目に見えてハッキリ分かっているし、逆に通用するところも感じる部分はある。課題? 単純にフィジカルの部分で、もっとフィジカルを付ければ寄せにも落ち着いて対応できるようになると思う」

 ベンチから戦況を見守ったペルー戦では、自分がピッチに立ってプレーしている姿をイメージしていた。「出るならサイドかなと思っていたので、仕掛け方とかを考えていた。相手の寄せも速かったので」。自分がどこまで通用するのか、今はとにかく早く実戦で試してみたいという思いが強い。7日のチェコ戦で今度こそA代表デビューを果たし、世界へ羽ばたくつもりだ。

[写真]ペルー戦はベンチから試合を見守ったFW宇佐美貴史

(取材・文 西山紘平)

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