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なでしこ、W杯前の前哨戦は宮間ゴールで先制も追いつかれドロー

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[6.18 国際親善試合 日本女子代表1-1韓国女子代表 ニンスタ]

 今月26日に開幕する女子W杯ドイツ大会に出場する日本女子代表は18日、愛媛県松山市・ニンジニアスタジアムで韓国女子代表と国際親善試合を戦い、1-1で引き分けた。MF宮間あや(岡山湯郷)のゴールで先制したが、追いつかれて本番前の前哨戦を勝利で飾ることはできなかった。

 日本女子代表は4-4-2システムを採用。GKは海堀あゆみ(INAC神戸)、DFラインは右から近賀ゆかり(INAC神戸)、岩清水梓(日テレ・ベレーザ)、熊谷紗希(浦和レッズ)、鮫島彩(ボストン・ブレイカーズ)。ダブルボランチを澤穂希(INAC神戸)と阪口夢穂(新潟)が組み、2列目は右から大野忍(INAC神戸)、宮間あや(岡山湯郷)。2トップは安藤梢(デュイスブルク)と永里優季(ポツダム)が務めた。

 なでしこジャパンがファーストチャンスをつくった。前半8分、宮間のパスに抜け出した近賀が右クロス。ゴール前混戦で安藤が絡むとこぼれを拾った澤がPA内からシュート。しかし、ポスト左へ外れた。同18分、接触プレーで熊谷が頭から流血し、DF田中明日菜(INAC神戸)がピッチへ送られた。その後は激しい雨の影響でなかなかボールをつなぐことができない。相手の裏を狙ってボールを出すものの、冠水したピッチの影響で思うようにボールは飛ばず。互いにシュートチャンスもないままに時間は過ぎ、前半を0-0で折り返した。

 待望のゴールが生まれたのは後半25分だった。澤のパスに右サイドを抜け出した永里が右クロス。これをPA正面で受けた宮間が右足でゴールネットへ突き刺した。「永里のボールが良かったので当てるだけでした」という宮間のゴールで、なでしこジャパンが先制。しかし、リードを奪ったのもつかの間、5分後に同点に追い付かれた。

 後半30分、左サイドから崩されるとクロスの対応に出たGK海堀と近賀が交錯。ともにボールに向かってしまい、こぼれをFWチ・ソヨンに奪われた。これをソヨンがループシュート。ボールは無人のゴールへ吸い込まれ、1-1の振り出しに戻された。その後はピンチが続き、同33分にはまたもソヨンに左サイドからシュートを許したが、ポストに救われた。

 再びリードを奪おうと途中出場のFW丸山桂里奈(ジェフ千葉)とFW岩渕真奈(日テレ・ベレーザ)らを起点に攻めにかかるが、あと1点が奪えない。試合終了間際の後半ロスタイム1分には宮間のパスに飛び出した永里がPA内でつぶれ役となり、こぼれを丸山が右足シュート。ゴールネットを揺らしたものの、シュート前に丸山のファウルがあったとして、ノーゴールの判定。1-1の引き分けに終わった。

 試合後のテレビインタビューで佐々木則夫監督は「最後まで点を取ろうという意欲は見せてくれた」とチームを評価しながら「パワー系のサッカーになったときに危ないところを回避するというところでの精度を上げないといけない」と課題を挙げた。

 今後、なでしこジャパンは21日にドイツへ渡り、現地でスウェーデン代表と練習試合を行った後、27日にはグループリーグ初戦のニュージーランド代表戦を迎える。澤は「なでしこらしく、いいサッカーをして結果を残したいと思う」と本大会へ向けて意気込みを語った。

(文 片岡涼)
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