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川崎F、3位に浮上!和製大砲の1G1Aで広島に勝利

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[6.18 J1第16節 川崎F2-0広島 等々力]
 J1第16節は18日に9試合が行われ、等々力陸上競技場では川崎フロンターレサンフレッチェ広島が激突した。ホームでは2000年3月以来11年間、広島に負けなしの川崎Fが“和製大砲”FW矢島卓郎の1ゴール1アシストの活躍で2-0勝利。勝ち点を20に伸ばし3位に浮上した。広島は今季2敗目で4位に後退した。
 川崎Fは、右すね打撲で前節は欠場したMF中村憲剛がベンチに復帰。スタメンは同じでシステムも4-4-2を採用。GKは安藤駿介、DFラインは右から田中裕介、井川祐輔、菊地光将、小宮山尊信。ダブルボランチは柴崎晃誠と稲本潤一と組み、2列目は右に田坂祐介、左に山瀬功治が入った。2トップは矢島卓郎と小林悠が組んだ。
 対する広島は前節と4選手を入れ替えた。システムは3-6-1でGKは西川周作、3バックは右から森脇良太、森崎和幸、盛田剛平。ダブルボランチは中島浩司とトミッチが組み、右サイドは石川大徳、左サイドは山岸智が入った。トップ下は右に森崎浩司、左に李忠成が構えた。1トップは佐藤寿人が務めた。
 前節5得点と大暴れした川崎F。この日はナビスコ杯を含めて等々力では2000年3月以来、敵地を含めても2005年4月以来負けていない広島が相手とあって主導権を握った。前半5分、PA左から山瀬が左足シュート。さらに同17分にはゴール前の混戦から稲本が左足シュート。いずれも日本代表GK西川の前に決め切れなかった。
 川崎Fはその後も中盤を支配してボールを前に運んだが、なかなかゴールが割れない。広島が引いて守ったため、バイタルエリアの崩しに苦戦した。それでも、エースがスーパープレーで先制点を奪った。前半35分、左サイドの小宮山が左足で低めの速いクロスを入れると、矢島卓郎がニアサイドに飛び込み、右足のアウトでシュート。ボールはクロスバーの下をかすめてゴールネットに突き刺さった。矢島の2試合連続今季4得点目で川崎Fが1-0リードを奪った。
 広島は前半はほとんど見せ場なく終了。前半はそのまま川崎Fの1-0で折り返した。後半開始、広島は流れを変えるべく選手交代。右サイドに石川に代えてMFミキッチを送り出した。
 これが功を奏したのか後半3分、右サイドから左サイドに展開し、これを受けた山岸がクロス。これにエース佐藤寿人が飛び込んで頭を合わせた。惜しくも上に外れたが、持ち味のカウンターが繰り出された。川崎Fも反撃。後半7分、左サイドから小宮山がクロス。矢島がニアに走り込んでヘディングシュートしたが、これはマークが激しく左に外してしまった。
 何とか流れをつかみたい広島は後半8分、トミッチに代えてMFムジリを入れた。川崎Fはその1分後、小林に代えてFWジュニーニョを投入。追加点を狙いに行った。
 そんな中、川崎Fが追加点を奪った。後半13分、左サイドを矢島卓郎が突進し左足クロス。これにファーサイドに攻撃参加していた菊地光将がヘディングシュート。今季初ゴールを決めて2-0リードに導いた。
 川崎Fは後半27分、矢島に代えてMF中村憲剛を投入。山瀬がFWに上がり、憲剛は左MFに入った。広島はボールをつなぐ時間が前半よりは増えてくるが、相変わらずバイタルエリアにかける人数が少なく、決定機を作れない。後半34分、広島は李に代えてMF高萩洋次郎を投入した。
 対する川崎Fは、後半37分に稲本に代えてMF横山知伸を投入。中盤の運動量を増やしてさらなる支配を狙った。広島はその1分後、右サイド、ミキッチの右足クロスに佐藤が飛び込んで頭を合わせたが、これはボールが高かったこともあり上に外れた。
 終盤、ともに運動量が落ち、一進一退の攻防が続く。ロスタイム。広島はFKを獲得し、森崎浩司のキックで脅かすが、ゴールはならず。その後、川崎Fもカウンターからジュニーニョが仕掛けるが、シュートまで行けなかった。試合はそのまま2-0で終了。川崎Fが2連勝で6試合負け無しとし3位に浮上した。
(取材・文 近藤安弘)

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