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気温40度!熱中症とも戦っていた関塚ジャパン

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[6・23 ロンドン五輪アジア2次予選第2戦 クウェート2-1日本 クウェート]

 1-2で逆転負けを喫しながらも、2戦合計4-3でどうにかアジア最終予選に進んだU-22日本代表。キックオフ時(午後7時45分)の気温39度、後半開始時(午後8時45分)の気温40度という酷暑で行われたアウェーマッチを終えると、関塚隆監督は深刻な事実を打ち明けた。

「一番影響があったのはやはり暑さだった。昨日(22日)の練習後、選手2人が熱中症になった。今日の試合中にも体調の悪い選手が出た。昨日、熱中症になったのは東慶悟(大宮)と安藤駿介(川崎F)。きょう、体調が悪かったのは山本康裕(磐田)。東はよく回復してくれてよく走っていたが、康裕は前半から動きがおかしかったので、ハーフタイムに交代を検討した。本人が行けると言ったので後半途中まで使って交代させた」

 試合が止まるたびにこまめに水分補給を行ってはいたものの、それでも体は悲鳴を上げていたということだ。

 山本は試合後に取材エリアを通ることもできず、そのままバスに乗るしかなかった。東は「昨日の練習後に頭がクラクラした。一晩寝たら大丈夫だったけど、とにかく今日はめちゃくちゃ暑かった。こんなに暑い中でサッカーをしたことはない」と消耗を隠しきれない様子。また、熱中症まではいかなくとも、永井謙佑(名古屋)のように「全然走れなかった。走るとすぐに(乾燥で)のどがカラカラになった」とこぼす選手もいた。永井は試合終了後にジョギングでクールダウンしたあとも、しばらく顔の赤みが取れないほどだった。

 数々の暑さ対策を持っている日本サッカー界だが、今回特有の事象は「発汗のない暑さ」(関塚監督)ということだ。気温40度、湿度はおよそ20%。高温低湿のため汗をあまりかかず、体に熱がこもってしまったのだろう。指揮官は「読めなかったのは発汗しないということ。これは僕も初めてだった。6月の中東は本当に大変」と言い、「今後、日本サッカー協会としても対策をしていかないと」と提唱していた。

(取材・文 矢内由美子)

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