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稲本「等々力初ゴール」が口火、川崎F3発勝利

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[7・9 J1第3節 川崎F3-2福岡 等々力]

 前節、横浜FMとの横浜ダービーを1-2で落とし、リーグ戦9試合ぶりの敗戦を喫した川崎フロンターレだが、リーグ最多得点タイの27得点を挙げている攻撃力を活かして打ち勝った。

 3発勝利の口火を切ったのはMF稲本潤一の「等々力初ゴール」だった。前半38分、右サイドを駆け上がったSB田中裕介からのパスを敵陣中央で受けた稲本は絶妙なファーストタッチから右足を一閃。豪快な一撃はGKの指先を抜けてゴールへと突き刺さった。試合後のインタビューで「ワンタッチ目がよかった。初めて等々力で点取れたんでよかった。(川崎F加入から)1年半で取れた。うれしい」と語った稲本は右手を突き上げて会心のゴールを喜んだ。

 最近の試合で立ち上がり押し込まれる展開の多い川崎Fは、この試合でも福岡に決定的な場面をつくられた。だがボールを動かす時間が増えだした前半終盤に海外経験豊富な31歳MFのゴールで流れを変えた。川崎Fはさらに前半ロスタイム、左サイドを強引に突破したMF山瀬功治の折り返しをこの試合がJ通算200試合目の出場だったMF中村憲剛が左足ダイレクトで叩き込み2-0とする。

 メモリアルゲームに気合十分だったという中村のゴールで突き放した川崎F。攻め手を緩めないチームはさらに後半13分、FW矢島卓郎に代えてチームトップの7ゴールを決めているFW小林悠を投入する。相馬直樹監督のこの采配が当たった。21分、中村が右サイドのスペースへボールをはたくと、これに反応した小林がクロスボール。ファーサイドのFWジュニーニョが右足ダイレクトで3-0と突き放した。

 今季12試合で1ゴールに終わっていたエースにもゴールが生まれてこの日もその得点力の高さを証明した。ただ、チームはここから4試合連続となる2失点。さらに試合終盤はフィールドの選手たちの足が止まり、同点目指して勢いを増した福岡に飲み込まれそうになった。

 稲本の等々力初ゴール、中村の200試合出場を祝うゴールなどで勝った試合ではあったが、この試合でも課題が出た。それだけに相馬監督も「見てみないと分からないが、3点取って緩んでしまったところがあったかもしれない。取られ方が悪かった。これは修正したい」と引き締めていた。

[写真]前半38分、先制点を決めたMF稲本潤一が右腕を突き上げる

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