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[女子W杯]日本サッカー史上初の世界一へ!!なでしこがいよいよ決戦

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 なでしこジャパン、世界の頂点へ!! 日本女子代表は17日の女子W杯決勝でFIFAランキング1位のアメリカ女子代表と対戦する。準々決勝では大会連覇中のドイツを延長戦の末に下し、準決勝ではMF川澄奈穂美(INAC神戸)の2得点の活躍などでスウェーデンに3-1の勝利。ここまで快進撃を続けてきたが、決勝では過去の対戦成績で24試合3分21敗と一度も勝ったことのない女王・アメリカが相手となる。

 アメリカは過去のW杯で91年の第1回大会、99年の第3回大会で優勝しており、3大会ぶり3度目の世界一を目指している。現在はFIFAランク1位。今大会はグループリーグでスウェーデンに1-2で敗れているが、準々決勝では後半20分に退場者を出しながらFIFAランク3位のブラジルを相手に2-2からPK戦の末、競り勝った。

 要所で女王らしい勝負強さを発揮してきたアメリカだが、日本も十分に対策を練ってきた。相手のクロスボールを跳ね返す実戦形式の練習を繰り返し、持ち味である守備から攻撃への素早い切り替えにも磨きをかけている。

 圧倒的なパワーを持つアメリカの4バックに日本のFW陣は厳しいマークを受けることが予想されるが、MF大野忍(INAC神戸)がドリブルで攻撃にアクセントをつけ、MF澤穂希(INAC神戸)が2列目から飛び出して攻撃に絡んでいけば、チャンスはつくれるはずだ。

 澤は「大会前から、メダルを取れるメンバーだし、このメンバーじゃないと取れないと言ってきた。チームメイトにすごく助けられながらやってきている。この勢いで頂点を取りたい。W杯のメダルはずっと夢見ていた。(金、銀)どちらの色のメダルでもうれしいけど、一番いい色のメダルを取りたい」と頂点への思いを語った。

 アメリカとは、今年に入ってからすでに3度対戦している。3月2日のアルガルベカップでは前半7分、18分と立て続けに失点。同28分にMF宮間あや(岡山湯郷)のゴールで1点を返すも、1-2で敗れた。今大会直前の5月14、18日に行った親善試合は、ともに0-2の敗戦。毎回、前半の早い時間で失点を喫し、追いかける展開が続いている。直近の直接対決2試合ではゴールを奪うこともできていない現状に、なでしこの選手たちは唇を噛む。
 
 宮間は準決勝のスウェーデン戦後「最後の笛を聞いたときは、次に向けての始まりだと思った。アメリカには負け続けているので、いい加減、負けるわけにはいかない」と強く意気込んだ。準々決勝では過去8戦未勝利だったドイツを撃破し、初の4強進出を決める歴史的勝利を飾った。今のなでしこジャパンの勢いなら、アメリカから初勝利を挙げることも十分に可能だ。
 
 また、今大会最多タイの4得点を記録している澤にとっては、得点王の個人タイトルもかかっている。現在はブラジル代表のFWマルタと並んでいるが、決勝でもゴールを決めれば単独得点王の座がみえてくる。アメリカのFWアビー・ワンバックも3得点を挙げているが、突き放してタイトル獲得なるか。自身5度目のW杯で優勝に輝けば、大会得点王、アジア人初となるMVPという個人タイトルも含めた3冠の可能性もある。

 男子も含め、日本の代表チームが世界大会で決勝に進出したのは、99年のU-20世界ユース選手権(現・U-20W杯)で準優勝に輝いたU-20日本代表、いわゆる「黄金世代」、そして昨年9月に行われたU-17女子W杯で準優勝に輝いたU-17日本女子代表以来となる。FIFA主催大会での初優勝へ。日本時間17日27時45分。なでしこジャパンが日本サッカーの新たな歴史を切り開く。

なでしこジャパン特別名鑑

両チームの主な成績
【日本】
[日本のAFC予選成績]
8○0ミャンマー
4○0タイ
2○1北朝鮮
0●1オーストラリア
2○0中国

[女子W杯ドイツ大会成績]
3○1スウェーデン
1○0ドイツ
1●2イングランド
4○0メキシコ
2○1ニュージーランド

【アメリカ】
[女子W杯ドイツ大会成績]
3○1フランス
2○2(PK5-3)ブラジル
1●2スウェーデン
3○0コロンビア
2○0北朝鮮

[写真]練習で笑顔をみせる川澄

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