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山口&扇原の“U-22ダブルボランチ”を初採用も、C大阪は6戦12失点……

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[8.24 J1第23節 横浜FM2-1C大阪 ニッパ球]
 セレッソ大阪は横浜FMに1-2で敗れ、これで4試合連続(2分2敗)で白星から見放された。出場停止が明けて2試合ぶりに先発した元日本代表DF茂庭照幸は「よくわからないですね……。何が強いのか、マリノスは。こっちのミスでやられた。ほんとよくわかんないです。ただ蹴っていただけ、マリノスは……。それで勝てるんならいいなというくらい」と首をかしげた。
 雨が影響したのか、中盤でパスミスが続き、持ち味の攻撃サッカーが発揮できなかったが、悔やまれるのは守備面だ。この日も2失点し、これで6試合連続の合計12失点と守備が安定しない。この日はMF山口螢とDF扇原貴宏のU-22日本代表コンビが、リーグ戦で初めて先発でボランチのコンビを組んだ。U-22代表でも状況次第では可能性があるコンビだ。守備の崩壊はチーム全体の責任だが、2人にとってはほろ苦い“デビュー”となった。
 横浜FMは2トップとトップ下の元日本代表MF中村俊輔が流動的に動く戦術を採用。結果、山口と扇原は対応に苦戦したという。前半15分の先制点は、俊輔が右サイドに貼り出して起点となり、同44分の2失点目も、俊輔が左から中に入ってきたものだった。
 山口は「俊輔さんをつかみきれなかった。ボランチとCBの間に入ってきたり、右サイドに流れたり……。どうにか、つかみたかったけど、あまりうまくいかなかった」とキーマンだった相手の司令塔をうまくケアできなかったことを反省した。
 扇原は守備面だけでなく、攻撃面でも課題があったことを口にした。「ゲームをうまく組み立てられなかった。もっと(攻撃陣に)スイッチを入れられるようなパスが必要だと思った」とゲームメイカーの役割もこなさなければいけないけないボランチとして、タレントが揃う前線にうまくつなげるパスを出せなかったことを悔やんだ。
 2人とっては一層、悔やまれる敗戦となった。この日はU-22代表の関塚隆監督が視察に来ていた。白星に貢献して、U-22でもC大阪ボランチコンビが“使える”ことをアピールしたかったのだ。扇原は「そういう意味でも、もっとやらないといけなかった」とうつ向いた。
 とはいえ、まだまだ伸び代はあるコンビだ。C大阪はキム・ボギョンとマルチネスが怪我で離脱しており、今後、必ずしもコンビではないかもしれないが、出場のチャンスはある。できれば山口&扇原のコンビでリベンジしたいところ。この日の悔しさをバネに、次は勝利に貢献する。
(取材・文 近藤安弘)

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