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11ヵ月ぶり復帰の憲剛、成長したチームに「新しく入っていく」

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 昨年10月12日の韓国戦以来、約11ヵ月ぶりに日本代表に復帰したMF中村憲剛(川崎F)が久々の代表合流も「問題なし」を強調した。久々の代表の練習はフォーメーション練習でトップ下に入ってプレー。アルベルト・ザッケローニ監督とは挨拶をかわす程度だったが「前も2試合ここでやっている。全く新しい訳じゃない。自分では問題ないと思っている」と言い切った。

 成長した日本代表の力になる。自分が不在だった期間にチームはアジア杯を制し、ライバル韓国との日韓戦を3-0で制するなど好調を持続。「新戦力」としてこのチームに追いついていかなければいけない。もちろん、前回招集されたときの経験を活かしてチームに入っていくつもりだが、以前自分がメンバーに入っていたときとは違うチームだと認識している。「10ヵ月の間に結果を出してきたチームの中でやり方の変わった部分があるはず。前の時とは変わっていると思うので、自分の中で意識してプレーしたい。(前回呼ばれたときのことはリセットして)また新しく入っていければいい」とチームの新しいやり方を吸収しながら溶け込んでいくことを誓っていた。

 ザッケローニ監督は今回の代表発表記者会見で中村について「高いクォリティーを持っているし、経験も豊富。パスの精度も高く、グループの輪も乱さない。そして30歳にしても向上心を常に持ち続けている。そういうところに期待したい」と期待。その思いは伝わっている。「期待されないで呼ばれる人はいないと思いますよ」と周囲を笑わせた中村は「みんなすごく自信をつけてここまでやってきている。新しい力も入っている。自分はトップ下、サイド、ボランチ、どこでもやるだけ。前回経験しているし、年も上でありますし、そういうところを見せられればと思う」と意気込んだ。

 自らの代表復帰戦であり、2大会連続で出場するW杯予選の初戦の対戦相手は北朝鮮。川崎Fでの元チームメートだったFW鄭大世と対峙することとなる。「どれだけ成長したのか。あんま活躍してほしくない。テセのところはストロングポイント。みんなハードワークをしてくるけど、やっぱり点を取るのはテセだと思う」。相手エースの怖さを最も知る男はその怖さとW杯予選の厳しさをチームに伝えつつ、自らが再びサムライブルーで輝きを放つための準備を進める。

[写真]11ヵ月ぶりに代表復帰したMF中村憲剛

(取材・文 吉田太郎)

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