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細貝が後輩・原口の“世話役”に名乗り、「溶け込めやすいようにやってあげたい」

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 可愛い後輩のため、ひと肌脱ぐ。MF細貝萌(アウクスブルク)がA代表に初招集されたFW原口元気(浦和)の“世話役”に名乗りを上げた。浦和時代の後輩で当時から「後輩の中では一番、一緒に食事に行っていた」という原口のため、「すんなり入れるように、間に入ってあげたい。溶け込めやすいようにやってあげたい」と兄貴分として出来る限りの手助けをすることを約束した。

 Jリーグで結果を残し、今や屈指のサイドアタッカーに成長した原口だが、まだ20歳になったばかり。A代表には31歳の遠藤保仁(G大阪)のベテランのほか、この日はまだ合流していないが、FW本田圭佑(CSKAモスクワ)やFW香川真司(ドルトムント)、GK川島永嗣(リールセ)ら欧州で活躍するスターぞろい。自身も最初にA代表入りした際は、近い世代が多かったとはいえ、多少の戸惑いはあった。浦和時代の先輩だったMF長谷部誠(ボルフスブルク)やMF阿部勇樹(レスター)ら先輩たちの世話になったが、今度は自分がその役を買って出る。

 もちろん、人の世話をしているだけではない。ボランチにはレギュラーの遠藤と長谷部のほか、経験豊富な中村憲剛(川崎F)が昨年10月以来の代表復帰。一時期は外れていた阿部も再び選出され、浦和で後輩だった柏木陽介も含め、ますます競争が激しくなっている。特に自身を含めて“浦和組”が4選手いる。9月2日の北朝鮮戦は、昨年までのホーム埼玉スタジアムとあり、負けられない気持ちが強い。

「浦和勢? たしかに多いですよね。長谷部さんに阿部さん、それに陽介もいる。一緒にやってた人ばかりで、みんなボランチ。彼らよりも能力が上でないと試合には出られない。しっかりと戦う姿勢だったりを出して、アピールしていきたい」

 アウクスブルクでは昨季途中に加入して1部昇格に貢献。今季は最近のリーグ戦に2試合連続で先発するなど、着実に成長を遂げている細貝。日本代表でも10日の韓国戦(3-0○)に途中出場するなど、ザッケローニ監督からは守備的ボランチとして、一定の評価を得ている。W杯予選は初めての経験となるが、後輩の原口を思いやりつつ、自らの存在感も高めていく。

(取材・文 近藤安弘)

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