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本田不在で挑むW杯予選、ザック「本田の代わりは頭の中にある」

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 ザックジャパンが相次ぐアクシデントに見舞われた。前日30日に帰国し、埼玉県内の病院で検査を受けていたFW本田圭佑(CSKAモスクワ)の右ひざ半月板損傷が判明。日本代表チームからの離脱が決まり、31日夜に日本を離れることになった。さらに本田不在の場合の代役候補だったMF中村憲剛(川崎F)も右足親指付け根の骨にひびが入っていることが分かり、9月2日のW杯アジア3次予選・北朝鮮戦(埼玉)後に離脱することが決まった。

「攻撃の選手で、計算できる2人がいなくなったのは残念。2人とも経験豊富な選手で、経験という意味ではチームとして失われた部分もある」。アルベルト・ザッケローニ監督も表情を曇らせ、その影響の大きさを認める。とはいえ、W杯予選初戦となる北朝鮮まであと2日。9月6日には敵地で第2戦のウズベキスタン戦(タシケント)も控え、落ち込んでいる時間はない。

「代わりに2人の選手が入る。代わりに入る選手は高いモチベーションで、フレッシュな雰囲気をチームに持ってきてくれると思う。残った選手も今日の練習では集中してやってくれていた」。追加招集の可能性を示唆した指揮官だが、トップ下のポジションについては「本田の代わりは、すでにグループにいるメンバーで頭の中にある」と明言した。

 “代役”候補の一人は、本田が欠場した1月のアジア杯・サウジアラビア戦でトップ下を務めたMF柏木陽介(浦和)。あるいはFW香川真司(ドルトムント)を左サイドからトップ下に持ってくる可能性もある。

 ザックジャパンでは左サイドを主戦場とする香川だが、所属クラブでは4-2-3-1のトップ下を任されており、不安はない。トップ下で出場する可能性について香川自身は「分からないですね」と言葉を濁すが、「代表とクラブで、トップ下の役割に違いはあるか?」と聞かれると、「そこは意識してない。こっちでも自由にできると思う」と“本職”でのプレーを歓迎していた。

「(本田)圭佑が抜けて痛いところはあるけど、しっかり切り替えてやりたい。自分も(アジア杯で)ケガを経験しているし、圭佑も悔しいと思う。今いるメンバーでしっかり結果を残してやるしかない。圭佑はキープ力があるけど、出ないからといって自分のやることは変わらない。どのポジションで出ても、みんなとイメージを共有して、連係、コミュニケーションを取りたい」

 左サイドであれ、トップ下であれ、本田のいない攻撃陣を牽引していくプレーが背番号10には求められる。W杯初戦を目前に思わぬアクシデントに見舞われたザックジャパン。総力戦で苦難を乗り切り、ブラジルW杯への道を切り開く。

[写真]相次ぐアクシデントに見舞われたザッケローニ監督(29日撮影)

(取材・文 西山紘平)

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