beacon

[なでしこ]川澄ゴールでオーストラリア下す!!3連勝飾り、五輪出場へ王手!!

このエントリーをはてなブックマークに追加

[9.5 ロンドン五輪女子アジア最終予選第3戦 日本1-0オーストラリア 中国・済南]

 なでしこジャパンがロンドン五輪出場へ王手!! ロンドン五輪アジア最終予選の第3戦が中国・済南で行われ、日本女子代表はオーストラリア女子代表と対戦し、MF川澄奈穂美(INAC神戸)が決めたゴールを守りきり、1-0で勝利した。高さと強さを誇る相手を完封し、中1日の3連戦で全勝を飾ると首位をキープ。五輪出場権獲得へ大きな勝ち点3を手に入れた。残りの2試合は中2日で行われ、日本は8日に北朝鮮女子代表と対戦する。勝利すれば2位以内が確定し、出場権獲得が決まる大一番となる。
 
 日本は第2戦の韓国戦から先発を一人変更。パワーと高さのある相手に対して、力負けしないFW永里優季を先発に起用。FW安藤梢はベンチスタートとなった。システムは同じく4-4-2を採用。GKは海堀あゆみ。DFラインは右から近賀ゆかり岩清水梓熊谷紗希鮫島彩。ダブルボランチを澤穂希阪口夢穂が組み、2列目は右に大野忍、左に宮間あや。2トップは永里優と川澄奈穂美が務めた。対するオーストラリア代表は第2戦のタイ戦で温存していた主力選手8人が先発へ復帰し、試合に臨んだ。

 立ち上がりは相手のプレッシャーが強く、中盤の澤や阪口が上手くボールを受けることができない。中盤から攻撃を組み立てることができずに後手を踏んだ。しかし、次第に試合に慣れてくると一進一退の攻防へ。FWデバナを的にロングボールを入れてくる相手に対し、日本は2トップの2人を中心に、中央突破から相手陣内へ仕掛けては幾度もチャンスをつくった。

 前半9分、宮間のスルーパスに抜け出した永里優がPA内右からシュート。決定的な場面だったがGKに弾かれる。こぼれに川澄が詰めたがDFにクリアされた。同26分、澤のパスを受けた近賀が右サイドから攻め上がる。ドリブルで切れ込み、ゴール正面の永里優へ横パス。永里優がGKを正面にして放ったシュートはポスト左を叩いた。同36分には左サイドからオーバーラップしてきた鮫島が中央へ切れ込むと、強烈な右足シュート。わずかにクロスバー上方へ外れた。前半終了間際の43分には、川澄と永里優が右サイドからワンツーで崩し、最後はゴール正面から川澄がシュートを狙うが枠を捉えることはできなかった。0-0で前半を折り返した。

 互いにメンバーは変更せずに後半を迎えた。後半9分には宮間が蹴り込んだ右CKから攻撃を展開。一度はDFにボールを奪われるもPA手前で近賀が奪い返し、自らシュート。GKの好セーブに阻まれた。なかなかスコアが動かずにもどかしい時間が続いた。すると後半17分、永里優の身体を張ったポストプレーからPA内左へ川澄が抜け出す。GKの位置を見極めると、1対1から冷静に相手GKの腕の下を抜く左足シュート。初戦のタイ戦以来となる自身今大会2点目を決めて、待望の先制点を奪った。

 1点のリードを奪った日本は後半26分、ここまでの2試合でフル出場していた川澄に代えて、安藤を投入した。同33分には左サイドゴールライン際で粘った宮間が左クロス。安藤が頭で合わせようとするが、わずかに合わない。こぼれ拾い、再び日本が展開。左サイドをオーバーラップした鮫島がクロスを入れたが安藤には届かなかった。同37分には大野に代わり、FW丸山桂里奈を投入。女子W杯ドイツ大会・準々決勝のドイツ戦(1-0)で決勝ゴールを決めたストライカーが今大会初出場を果たした。安藤が2列目右にポジションを下げ、丸山と永里優が2トップを組んだ。その後は丸山が前線までボールを追い、必死に足が止まってきた相手へプレッシャーをかける。そのまま川澄の1点を守りきった日本が1-0の完封勝利を収めた。

 試合後のテレビインタビューで佐々木則夫監督は「まだまだ我々の今のリズム的には本調子には至っていない。次の北朝鮮戦に合わせて、いいゲームができればと思う」と勝利にも、その表情を引き締めた。澤は「前半に何個か決定機があったが、そこを決められずに厳しい流れになった。最後に川澄が入れてくれた。1点でも取れて良かった」と安堵の表情をみせ、大一番となる北朝鮮戦へ向けては「油断はできないが次の北朝鮮戦でも、しっかり勝ち点3を取りたいと思う」と力を込めた。
 

▼関連リンク
ロンドン五輪女子アジア最終予選特集ページ

TOP