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長友は3-4-3の左MFで先発、インテルは4失点逆転負けで黒星スタート

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 ストライキにより開幕戦が延期されたセリエAは11日、開幕節となった第2節3日目を行い、DF長友佑都の所属するインテルはアウェーでパレルモと対戦し、3-4の逆転負けを喫した。右肩脱臼から復帰した長友は3-4-3の左MFで先発出場したが、いい形で攻撃に絡めず、後半17分に交代した。

 今季から就任したガスペリーニ新監督が採用したのは3-4-3。3トップの左でFWフォルラン、右でFWサラテという新戦力が先発した。しかし、立ち上がりからパレルモのプレッシングに苦しみ、右サイドの背後のスペースを何度も突かれるなどピンチを招いた。

 それでも徐々に押し返し、前半23分には左サイドから中に切れ込んだ長友が積極的にミドルシュート。これはゴール上に外れたが、同33分、セットプレーから先制に成功した。サラテの右CKのこぼれ球をMFスタンコビッチがPA外からシュート。これをゴール前のFWディエゴ・ミリートが角度を変え、ゴールネットを揺らした。

 ガスペリーニ監督は得点直後の前半34分に早くも動く。攻守で精彩を欠いていたサラテを下げ、MFスナイデルを投入。スナイデルは左FWに入り、フォルランが右に回った。前半は1-0で終了。後半に折り返すと、立ち上がりに目まぐるしく動いた。

 インテルは後半3分、ロングパス1本でDFラインの乱れを突かれ、FWミッコリに同点ゴールを奪われる。同6分にミリートのPKで2-1と再び勝ち越したが、同9分、パレルモの華麗なパスワークから中央を完全に崩され、最後はミッコリのラストパスをFWアベル・エルナンデスがゴール。DFルシオ、DFサムエル、DFサネッティの3バックが安定せず、中盤との連係も不十分で、その後も再三ピンチを招いた。

 長友は後半17分にMFオビと交代。守備ではきっちりとスペースを埋め、左サイドを崩されるシーンはほとんどなかったが、逆に守備に意識がいきすぎたか、攻撃で見せ場をつくれず、消化不良の途中交代となった。

 その後、インテルは徐々にボールポゼッションを高めていったが、最後のところでかみ合わず、みたび勝ち越すことはできない。逆にバイタルエリアを相手に突かれ、そのたびにDFが引き出されては危険な位置でファウルを犯し、何度もFKを献上。後半41分、ミッコリに直接FKを決められ、2-3とついに逆転を許すと、2分後の43分にはFWピニラをフリーにし、豪快なミドルシュートを叩き込まれた。

 後半ロスタイムにスナイデルの浮き球のスルーパスからフォルランが移籍後初ゴールとなる追撃弾を決めたが、試合はそのまま3-4で終了。敵地とはいえ、大量4失点の逆転負けで黒星スタートとなったインテル。3-4-3の完成度という意味でも課題を残す“開幕戦”となった。インテルはミッドウィークの14日にホームで欧州CL開幕戦を迎え、トラブゾンシュポル(トルコ)と対戦する。

[写真]ミリートの先制点を喜ぶインテルだが、4失点の逆転負け


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