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[国体少年男子]千葉、静岡両雄譲らず!史上7度目の両チームV!!

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[10.6 山口国体少年男子決勝 千葉0-0静岡 おのだサッカー交流公園]

 第66回国民体育大会「おいでませ!山口国体」サッカー競技少年男子は6日、山口県のおのだサッカー交流公園サッカー場で決勝を行った。06年以来5年ぶり8回目の優勝を目指す千葉と04年以来20回目の優勝を狙う静岡との決勝は互いが譲らずに0-0で70分間を終了。前後半計20分間の延長戦でも決着がつかずに0-0で引き分け、史上7度目の両チーム優勝で幕を閉じた。

 試合終了の笛が鳴り響いた瞬間、ピッチ上の22人に笑顔はなかった。大会規定により両チーム優勝。千葉のMF小林大地主将(流通経済大柏)が「走り切れたと思うけれど、悔しさの方が大きかった」と振り返れば、静岡のMF佐藤飛天主将(清水ユース)も「延長戦に入る前、『優勝チームは2チームもいらねーぞ』と言っていた。気持ちの中では悔しいところがある」と首を振る。単独優勝を目指して戦い、勝って決着をつけたかっただけにすぐには喜ぶことができなかった。

 それでも優勝したという事実に変わりはない。昨年、地元の千葉国体で初戦敗退を喫している千葉はその強さを再び示すタイトル奪取。頂点まで上り詰めたことについて小林は「今は少しずつ優勝という実感がわいてきている。ユニホームに(優勝回数を示す)星も入りますし」と微笑み、一方の佐藤も「優勝するということが目標だった。静岡に元気を与えられたと思う」と語り、7年ぶりとなるサッカー王国復活Vに満足していた。

 互いに「自分たちの武器は気持ちの強さ。どこにも負けない」と言い切る両チームによる決勝は、歯を食いしばるかのように体力を振り絞りながら、闘志と闘志とをぶつけ合う総力戦となった。ともに1回戦から登場し、この日が5連戦の5戦目。両チームともにハードワークを徹底していた試合は、相手のプレッシャーと疲労によって攻撃面でのミスが目立つ潰し合いとなった。

 それでも静岡は前半5分に今大会得点ランキング首位タイのFW中野誠也(磐田U-18)が自ら仕掛けて左足シュート。一方の千葉も18分に同首位タイのFW宮澤弘(柏U-18)が152cmFW藤永卓(流通経済大柏)とのコンビから右足シュートを打ち返す。その中でより球際で厳しさを発揮し、攻守の切り替えも速い千葉が徐々に試合の流れを傾けていった。そして23分には敵陣でのインターセプトからショートカウンターを浴びせて最後はMF青木亮太(流通経済大柏)が右足シュート。25分には藤永が重心の低い、スピード十分のドリブルで右サイドを打開しPAの宮澤へラストパスを送る。また31分には左SB渡辺健斗(市立船橋)から逆サイドの宮澤へ好パスが入り、これを宮澤が左足シュートへ持ち込んだ。

 ただ決定力を欠いた千葉。静岡も中野が前を向けばビッグチャンスの生まれる場面もあったが、得点に結びつけることができない。後半8分には独力で左サイドを打開した中野の折り返しからMF北川滉平(磐田U-18)が決定的なシュートを放つもGK正面。試合終盤にはCB鈴木準弥(清水ユース)のFKのこぼれ球に反応した中野が足先で合わせるが、シュートはクロスバーのわずか上を越えた。

 千葉も後半18分、30分に宮澤が決定機を迎えたが、今大会わずか1失点のGK高木和徹(清水ユース)の守る静岡ゴールをこじ開けることができない。千葉は延長開始から疲労の色の濃い宮澤に代えて準決勝でゴールを決めているFW石田雅俊(市立船橋)を送り出す。そして延長後半1分には右クロスのこぼれ球から渡辺がビッグチャンスを迎えたが、シュートはゴールの右横へ。千葉は直後にも藤永がゴール至近距離から決定的なシュートを放ったが、高木和の好守に阻まれてしまった。

 静岡も無得点に終わり、攻撃面での物足りなさはあったものの、両チームともに相手に1点を与えるだけの差をつくらせなかったことは確かだ。セットプレーから圧力をかけられても身体を張ってゴールを死守。ゴール前で致命的なミスも犯さなかった。特に大会前の練習試合で0-4で敗れていた相手との再戦を無失点で終えた静岡の廿日岩亮監督(気賀高)は「フィジカルは落ちてきていたけれど、メンタルコンディションは全く落ちずに来た。本大会に入ってから集中力がとても高かった」。一方の千葉・石渡靖之監督(船橋市教)も「きょうは負けたくないという気持ちが強かった。5試合身体を張って戦い抜いた」と選手たちの気迫を讃えていた。

 静岡の廿日岩監督が「千葉とは大事なところで必ず当たる」と語る優勝回数1位の静岡と同2位の千葉のライバル対決は決着がつかずドロー。その優劣の判断は来年の大会や所属チームでの戦いに持ち越されることになり、両者は心残りのある部分を残した。ただ、大会役員の「(両チーム優勝ということで)皆さん暗い表情をしていますけれど、優勝です。笑ってください」という声にも促され、それぞれが記念撮影で優勝を喜ぶ雄たけびを挙げるなど、「ふたつのチャンピオン」は笑顔で会場を後にしていた。

(取材・文 吉田太郎)

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