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岡崎「いい意味で馬鹿に…」、細貝「このままだと落ちる」

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 ブンデスリーガは19日、第13節3日目を行い、日本代表FW岡崎慎司の所属するシュツットガルトはホームで日本代表MF細貝萌の所属するアウクスブルクと対戦し、2-1で競り勝った。10試合ぶりのベンチスタートとなった岡崎は後半29分から途中出場。細貝は5試合連続のフル出場を果たし、日本人対決が実現した。

以下、試合後のコメント

●FW岡崎慎司
「最悪です。点が取れたかな。それ(得点)だけに集中していたので。まあ、やっぱり結果なので。自分も取りたいっていうのがあって、ボールが来たら大事にいこうって思っちゃう。いい意味で馬鹿になるというか、考えないで打ってもいいと思う。そういう練習をしていこうと思って」

―右から来たクロスのシーン?
「それもそう。大事にしようと思う分、考えてしまっている。シュートにもクロスに対しても全部、練習で植え付けてっていうのを最近はやってるから、代表でも点が取れている。でもブンデスだと大事にしてしまう。トラップせずにダイレクトシュートとかがあってもいいかなと思う。終わってから言っているけど(結果論だけど)。コンディションはいいので問題ない」

―今日はトラオレが先発だったが?
「代表から戻ったときにそうなっていた。イボ(トラオレ)は代表1試合だったと思う。でもそういう条件は関係ないと思う。僕のプレー時間が少なくなっていたし、交代も早くなってたから(ベンチスタートの可能性が)あるかなと思っていたので。でもそこに一喜一憂しなかったというか。どこで出ても点を取る強さ。代表では、消えている時間があっても点を取って存在感を出す。その強さでは先発だろうが、途中だろうが、成長につながる。ブンデスで点を取る能力を上げないと、代表で世界とやっても点を取りたいときに取れなかったで終わると思う。ずっとだれが出るんだろうって思っているんじゃなくて、その状況になったらなったでこだわること(得点)は変わらないので。とりあえずやっていこうと」

―一喜一憂しないといっても、負傷から明けて初めて先発から外れたが?
「一喜一憂してもしょうがない。(細貝が横を通り)3点取ってるから焦るんすよ」

―例えば前田遼一はクラブで取って代表で取ってないが、岡崎くんはその逆だが?
「代表では点を取れているというのがある。決めることに関しては、自分自身に自信を持っている。自身の得点を分析しても、やっぱり考えずに打ってるゴールが多くて、そういうときに点が入っている。なので、考えた時点で自分としてのストライカー理論と違うかなと思う。思い切り打って枠外でもいいやっていうのを繰り返す必要がある。時間とチャンスが代表にはあるけど、ブンデスでは何十回裏に抜ける準備をして、1回か2回しかチャンスは来ない。逆に途中出場の方がチャンスが多い気もした。90分ずっと出ているよりも、ああやってみんなの動きが少なくなったときに出たら活性化するから、途中からでもチャンスは多いかなと思う。
 今日の試合で左サイドは損かなと。(攻撃が)右に右に行くから。右からチャンスが生まれるし、左は守備を頑張らされるというか、イボも守備に追いやられて、仕掛ける良さをあんまり出せず、後半ちょっとだけだった。だれがやってもああなるのかなと思った。でも、自分の裏の動きは他に出せないと思うので。だれが出てもいいと思う」

―練習で取り組んでいるのはどういうこと?
「パク・チソンの本を読んで、考えていることが一致したというか。スールシャールかなんかがこういう練習をしていたって書いてあって。感覚を大事にするっていうか、どこに蹴るか練習で意識しているから、試合でもゴールも見ないでストンと入る。練習で決まれば本番では入ると思う。何回かのチャンスだから大事にいっちゃうのを本能でいきたい」

―でも、久々に下位に勝てた。
「勝てたことが収穫」

―ハーフタイムはどんな感じだった?
「1-0で勝っていたから怒ってはなかった。やっぱり慌ただしかったからそういうことは言っていたけど。あと、2トップが機能しなかったのでそのことを言っていた」

―シュート練習は個人でできるのか?
「そういうのは大丈夫。だいたいだれか他もやってるし、コーチもやろうってなる。まあ、それまでの練習もきついんですけどね。とりあえずがんばります!」

●MF細貝萌
「まあ、こんだけ試合をやって勝てていないので、勝ち点が欲しいですけど。勝ち点を取れないのは問題があるということだし、取れるサッカーをしたいです」

―守備に集中して入った?
「でも、前半最後の1点目も、2点目も、簡単にやられるのが多い。ああいうのが重なったら勝てないし、粘っても最後に点を取られたら意味ないし。2点目は自分が早くカバーにいけば防げたかもと思いますけど」

―取られる時間帯?
「今までも、点を取ってすぐ取られたりすることもあって、今回も1点取って、ちょっとして取られて。ああいうのが続くと勝ち点も取れないし、厳しいかなと」

―チームの成長が見えるが、手応えはある?
「やっぱり今まで2部でやってきた選手たちで、僕も含めて1部は初めて。やっていくうちに成長しないといけない。でも成長できればいいっていう問題ではなく、このままだと(2部に)落ちる。この中で勝ち点を積み重ねないと、来年2部になる。それはみんな感じていると思う。対戦相手が自分たちよりうまい分、1部でやっている経験があると思うし、気持ちは今まで1部でやっていた選手に負けない気迫を出さないと」

―前半のセットプレーのとき、味方とどんな話をしていた?
「攻めているときのリスクマネジメントについて、ダービッツ、ブリンクマンにそのたびに声をかけている」

―リスペクトされていると感じる?
「どうですかね。去年、2部で出てなかったし、試合に出ていることで分かってもらえることも多い。でも、勝利をつかめないのは出ている選手に問題があるということで、自分もその一人なので頑張らないと」

―パスを出せそうなシーンが多かったのでは?
「簡単に失うのが多かった」

―いろんなパスのトライをしていたが?
「できるだけくさびを見よう(意識しよう)と思ってプレーしている。でも、得点につながらないということは自分もそのパスに関して考えなきゃいけないということ」

―契約についてクラブと話は?
「いや、もともと1年半のレンタル。代理人と話はしている」

―移籍を進めているのか?
「進めているというか、今こっち(アウクスブルク)でプレーしているので、こっちでやることを考えている。代理人といろんな話をしている」

―今後に向けてシーズンが終わるまではアウクスブルクにいるということ?
「分からないですね、どうなるか。毎試合毎試合に向けてやっています」

―来季以降にどうつなげる?
「今、頑張ることが先につながると思う。今は現状を見ながら、しっかりやれることをやりたいです」

―1部残留が目標?
「前半のシーズンがまだ残っているので、このチームのためにやるだけ」

―勝ち点を積むために課題は?
「ありすぎるくらいだけど。簡単に失点することが多いし、前半もシュツットガルトに比べてリズムは良かったのに1点さくっと取られたことで、リズムが壊れてしまうことが多いかなと思う」

―守備の自信は?
「各選手、思うことはあると思うが、粘って粘って、結果的にやられたら最終的に意味はないし、それで勝ち点が取れないとなると、失点したプレー、90分通したプレーに意味があると思うので、とにかく勝ち点のために精一杯やりたいと思う」

(取材・文 了戒美子)

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