[クラブW杯]勝利のキーマンは田中&工藤!!柏がサントスへの挑戦権をかけてモンテレイと激突
FIFAクラブワールドカップ2011に出場中の柏レイソルは10日、愛知県内のグラウンドで11日の準々決勝・北中米カリブ海代表のモンテレイ(メキシコ)戦に向けて前日調整を行った。8日のオークランド・シティ(ニュージーランド)戦で左膝を痛め、病院で治療を受けるために9日の練習を休んだDF酒井宏樹も参加したが別メニュー調整だった。内容は非公開で、モンテレイ撃破に向けて“ネルシーニョのカーテン”が引かれた。
報道陣は隣接するクラブハウスに缶詰となり、出入り口付近には、移動用のバスで“壁”も作られ、垣間見る隙間もブロックされた。練習の最後は公開され、取材対応も行われたが、スタメンなど細かい内容は不明のまま。柏は今季つねに試合直前の戦術練習は非公開で行なって集中力を高めてきた。FIFAの規定もあり、いつものように完全非公開にはできなかったが、クラブW杯でも“勝利の方程式”といえる非公開を採用。勝利へ向けて万全を尽くした。
モンテレイはチリ代表FWウンベルト・スアソのほか、MFヘスス・サバラやDFリカルド・オソリオ、DFヒラム・ミエルら現役のメキシコ代表はもちろん、元代表もおり、またMFセサル・デルガドら元アルゼンチン代表もいる強敵だ。テクニックに優れ、もともとパスサッカーを得意する“メキシカンスタイル”を採用。柏はボール支配率で下回り、中盤やDFラインでボールを回される可能性がある。
柏の勝利のカギは、積極的なプレッシングでなるべく高い位置でボールを奪い、カウンターを仕掛けることだ。その作戦のキーマンとして、FW田中順也とFW工藤壮人の2トップが指名された。練習終了後、2人はネルシーニョ監督に呼ばれ、身振り手振りを交えながらの熱い指示を約5分間受けた。練習中にも指示を受けていると見られるが、再確認した模様だ。2人は8日のオークランド戦で得点しており、上り調子にある。モンテレイ戦ではゴールだけでなく、ポイントになる守備面での貢献も求めた形だ。
田中は「守備の確認でした。前線の守備が相当カギになる。この前の試合では、けっこう(守備の網に)はめられたので、次も前線からはめに行きたい。それで自分たちの展開に持っていきたいですね。いい形でボールを奪って、レアンドロ(・ドミンゲス)やジョルジ(・ワグネル)につなげられるようにしたい」と意図を説明。FWだが、まずは守備の“先鋒”として、モンテレイに圧力を掛けることを誓った。
工藤は「だいたいのイメージができた。相手はしっかりとパスを回してくる。むやみに行くと交わされるので、FW同士で話し合ってプレスに行きたい」とこちらも指揮官の戦術を理解。工藤の持ち味といえる運動量やゴール前での泥臭さを発揮し、チームに貢献する意気込みだ。
もちろん、守備だけで終わるつもりはない。ボールを奪って一旦は司令塔の助っ人コンビに預けた後は、再びゴール前に走り込んで、本来のフィニッシャーとしての役割を果たすつもりだ。田中は「ガンガンいきたいですね。チャンスは巡ってくると思う。狙っていきたいです。チャンスを活かすか殺すかは自分次第。チャンスが来ても物怖じしないように準備したい」と」と2戦連発に意欲的を見せた。
工藤も「相手は前がかりになると思うので、奪ってカウンターで仕留めたい」とこちらも2戦連発に闘志を燃やした。ちなみに2人揃っての連弾となると、J2だった2010年5月16日の徳島戦、同9日の岐阜戦以来、2度目のことになる。ファンはその再現をクラブW杯という大舞台で見ることを望んでいる。まさに“攻守のキーマン”に指名された若きストライカーコンビは、勝利に導いて準決勝で待つ名門サントスへの挑戦権をもたらす。
[写真]ネルシーニョ監督から指示を受ける工藤(左)と田中
(取材・文 近藤安弘)
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報道陣は隣接するクラブハウスに缶詰となり、出入り口付近には、移動用のバスで“壁”も作られ、垣間見る隙間もブロックされた。練習の最後は公開され、取材対応も行われたが、スタメンなど細かい内容は不明のまま。柏は今季つねに試合直前の戦術練習は非公開で行なって集中力を高めてきた。FIFAの規定もあり、いつものように完全非公開にはできなかったが、クラブW杯でも“勝利の方程式”といえる非公開を採用。勝利へ向けて万全を尽くした。
モンテレイはチリ代表FWウンベルト・スアソのほか、MFヘスス・サバラやDFリカルド・オソリオ、DFヒラム・ミエルら現役のメキシコ代表はもちろん、元代表もおり、またMFセサル・デルガドら元アルゼンチン代表もいる強敵だ。テクニックに優れ、もともとパスサッカーを得意する“メキシカンスタイル”を採用。柏はボール支配率で下回り、中盤やDFラインでボールを回される可能性がある。
柏の勝利のカギは、積極的なプレッシングでなるべく高い位置でボールを奪い、カウンターを仕掛けることだ。その作戦のキーマンとして、FW田中順也とFW工藤壮人の2トップが指名された。練習終了後、2人はネルシーニョ監督に呼ばれ、身振り手振りを交えながらの熱い指示を約5分間受けた。練習中にも指示を受けていると見られるが、再確認した模様だ。2人は8日のオークランド戦で得点しており、上り調子にある。モンテレイ戦ではゴールだけでなく、ポイントになる守備面での貢献も求めた形だ。
田中は「守備の確認でした。前線の守備が相当カギになる。この前の試合では、けっこう(守備の網に)はめられたので、次も前線からはめに行きたい。それで自分たちの展開に持っていきたいですね。いい形でボールを奪って、レアンドロ(・ドミンゲス)やジョルジ(・ワグネル)につなげられるようにしたい」と意図を説明。FWだが、まずは守備の“先鋒”として、モンテレイに圧力を掛けることを誓った。
工藤は「だいたいのイメージができた。相手はしっかりとパスを回してくる。むやみに行くと交わされるので、FW同士で話し合ってプレスに行きたい」とこちらも指揮官の戦術を理解。工藤の持ち味といえる運動量やゴール前での泥臭さを発揮し、チームに貢献する意気込みだ。
もちろん、守備だけで終わるつもりはない。ボールを奪って一旦は司令塔の助っ人コンビに預けた後は、再びゴール前に走り込んで、本来のフィニッシャーとしての役割を果たすつもりだ。田中は「ガンガンいきたいですね。チャンスは巡ってくると思う。狙っていきたいです。チャンスを活かすか殺すかは自分次第。チャンスが来ても物怖じしないように準備したい」と」と2戦連発に意欲的を見せた。
工藤も「相手は前がかりになると思うので、奪ってカウンターで仕留めたい」とこちらも2戦連発に闘志を燃やした。ちなみに2人揃っての連弾となると、J2だった2010年5月16日の徳島戦、同9日の岐阜戦以来、2度目のことになる。ファンはその再現をクラブW杯という大舞台で見ることを望んでいる。まさに“攻守のキーマン”に指名された若きストライカーコンビは、勝利に導いて準決勝で待つ名門サントスへの挑戦権をもたらす。
[写真]ネルシーニョ監督から指示を受ける工藤(左)と田中
(取材・文 近藤安弘)
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