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[プレミアリーグイースト]札幌J1昇格貢献のCB奈良、ユースで日本一へ

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高円宮杯U-18サッカーリーグ2011 プレミアリーグ イースト
[12.11 高円宮杯プレミアリーグイースト第18節 FC東京U-18 1-2 札幌U-18 深川]

 9月に18歳になったばかりの高校3年生ながら、J2で終盤7試合に先発フル出場してコンサドーレ札幌のJ1昇格に貢献したU-18日本代表候補DF奈良竜樹が、今度はコンサドーレ札幌U-18に全国リーグのタイトルをもたらした。

 J1昇格を決めたF東京戦の翌日に行われた前節の浦和ユース戦(4日)を欠場した奈良は、今大会2試合ぶりの先発。的確なカバーリングを見せていたCB永井晃輔とともに険しい砦を築く。ロングボールや逆サイドへの大きな展開が中心だった相手の攻撃をJの舞台でも示した空中戦、対人の強さで跳ね返し、ゴールへ近づけない。

 それでも1-0の後半20分に失点。右CKに対してマークしていたF東京U-18・CB石原良将に競り負け、ファーサイドから折り返されると中央でFW岩田拓也に押し込まれた。「自分のミスで同点に追いつかれてしまって、気持ちが落ちかけていた。でも下を向いている選手が一人もいなくて、自分も前向かないといけないと思った」

 闘争心を奮い立たせた背番号3は、ミスから切り替えて一つひとつ丁寧にディフェンスをしていく。絶対に負けられない状況の中で勝ち点を重ねて逆転でJ1昇格を決めたトップチームでの経験も大きかった。「トップで7試合出させてもらって。ああいうシビアな状況の中で出させてもらって成長できたと思う」というCBは「(ユースチームに)還元できたかというとまだまだ」と表情を引き締めていたが、それでも失えば優勝が遠のく可能性のあった2点目を最後まで許さなかった。

 高校年代の日本一をかけて12月17日にプレミアリーグウエスト優勝の広島ユースと戦う「チャンピオンシップ」については「2度も同じチームには負けられない」と必勝を誓う。札幌U-18は自身が欠場したJユースカップ準々決勝で広島ユースに3-4で敗戦。自分が戻ってきたからには同じように失点を重ねる訳にはいかない。「リーダーシップを出していきたい。今年は期待されていたのに優勝できていなくて不甲斐なさを感じていた。目標はひとつ。みんなでひとつになって優勝したい」。トップチームでは一番年下のレギュラーとして先輩たちに無我夢中でついていった奈良。今度はリーダーとして再び北海道に歓喜を届ける。

(取材・文 吉田太郎)

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