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[クラブW杯]ワグネルが“恩返し弾”狙う、「勝って完璧に夢を実現させたい」

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 勝利で恩返しだ。柏レイソルの助っ人MFジョルジ・ワグネルは13日夜、豊田スタジアムで行われた公式会見にFW田中順也と共に出席。母国ブラジルチームのサントスと日本で、それもクラブW杯という世界大会で対戦することに「ある意味で夢が叶った。勝って完璧に夢を実現させたい」と意気込みを語った。

 ワグネルは今季から柏に加入したが、それまでの4年間は、サントスと同じ州を本拠地にするライバルのサンパウロでプレーした。サントスにはライバル意識がある上、当時の監督は現在はサントス監督のムリシー・ラマリョ氏だ。07年から09年の3年間、指導を受けた恩人で「3年間、一緒に仕事をさせてもらった。いい経験ができた。チームを引っ張る能力があって、ネルシーニョ監督と似ている所があるト思う。こうして日本で戦えるのは嬉しい」と対戦を心持ちにしていることを明かした。

 下馬評では圧倒的にサントスが優位で、ブラジル国内の報道では、すでに決勝のバルセロナとの決勝が予想され、報じられている。その点についてブラジルメディアについて問われると、ワグネルは“反論”した。「今年1年、レイソルはJ1で優勝争いできないと言われていたが、優勝を果たした。そしてクラブW杯に出場し、そこでも下馬評は高くなかったが、オークランドに勝ち、モンテレイにも勝った。それで今の状態になっている。自分たちのやってきた仕事に信頼・自信がある」と下馬評は関係ないと強調した。

 目標は、マゼンベの再現だ。昨年の10年大会、アフリカ代表のマゼンベ(コンゴDR)は、準決勝で南米代表のインテルナシオナル(ブラジル)を2-0で下し、アフリカ勢として初の決勝進出を果たした。報道陣からMFレアンドロ・ドミンゲスが「レイソルは日本のマゼンベになる」と話していたと聞かされ、ワグネルは「この大会では、インテルナシオナルとマゼンベの経験がある。下馬評はピッチでの結果には関係ない」と強い口調で言い切った。

「あまり覚えていないが、サントスとアウェーで対戦したときに、クロスボールから右足でゴールを決めて勝ったことがある。でも、去年は負けているから1勝1敗だ。あした勝って2勝にしたい」とワグネルは勝利を宣言した。記憶通りなら、サントスからゴール奪取の経験があり、相性はいいはず。得意の左足で再びレイソルに新たな歴史をもたらす。
 
(取材・文 近藤安弘)

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