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[クラブW杯]酒井のゴールを演出したワグネル、敗戦を悔やむも「輝かしい将来のための大きな経験」

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[12.14 クラブW杯準決勝 柏1-3サントス 豊田ス]

 やはり、サンパウロでのプレー経験は伊達じゃなかった。柏レイソルのMFジョルジ・ワグネルは左MFで先発し、右MFのレアンドロ・ドミンゲスと共に“W司令塔”として奮闘した。後半9分には左CKのチャンスで、正確無比なボールを入れてDF酒井宏樹のヘディングゴールをアシストした。さすがのプレーを随所に披露した。

「チームとして勝つ自信はあった。ポゼッションでは(52%対48%で)上回った。1-2のスコアになったとき、相手の選手たちが警戒心を強めた。サントスは普段はしないようなミスしていた。動揺していたと思う」

 サンパウロとサントスは、同じ州にあるライバルチーム。今年はサントスが栄冠を手にしたが、この10年、20年のスパンで見るとサンパウロのほうが実績を残しているといえる。ワグネルはそんなチームで昨年までの4年間プレーした。そのサンパウロでは、現サントスのラマリョ監督の指導を受けた。敵将はワグネルのセットプレーを警戒していたが、それをかいくぐってアシストした。

 サンパウロ以外にも、コリンチャンスやクルゼイロというブラジルの名門チーム、また06-07シーズンにはスペインのベティスでもプレーしている。サントスが相手くらいでは、気負いはない。むしろ、負けられないというプライドが強くあった。結果は悔しいが、意地は確かに見せた。
 
「自分だけじゃなく、チーム全員にすごくいい経験を得ることができた。このレベルでの戦いは、自分たちがやってきたことが正しいと証明する場でもあるし、特にこれからのレイソルを背負っていく若い選手にとっては、輝かしい将来のためにとても大きく貴重な経験になった」

 ワグネルは柏の将来にとって大きな大会になったと証言したが、そんな“明るい未来”をもたらしたのはワグネルやレアンドロの助っ人たち。改めて“J最強助っ人コンビ”の名がふさわしいことを証明した。

(取材・文 近藤安弘)

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