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[大学選手権]専修大が長澤、大西、仲川で3発!!"攻撃的で美しいサッカー"貫き、初出場で日本一!!

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[1.5 全日本大学選手権・決勝 専修大3-0明治大 国立]

 専修大が初出場初Vの偉業達成!! 第60回全日本大学選手権の決勝が5日に東京・国立競技場で行われた。初出場初Vをめざす専修大(関東1)と2年ぶりの日本一を狙う明治大(関東2)が対戦。専修大が後半に3発を沈め、明治大を完封。3-0の勝利を収めた。『攻撃的で美しいサッカー』を最後まで貫き、初出場で日本一に立つという快挙を達成した。

 関東勢同士の決勝戦。今季のリーグ戦での対戦戦績は1勝1敗。実力では互角のチームが国立のピッチで激突した。初出場で初優勝をめざす専修大は、準決勝・中京大戦(2-0)から先発は変わらず。負傷でベンチを外れていたFW稲葉圭吾(2年=帝京第三)がメンバー入りを果たした。対する明治大はDF豊嶋剛平(4年=柏U-18)がベンチスタート。準決勝の慶應義塾大戦後に肉離れを起こしていたSBに代わって、調子を上げてきていたルーキーDF松藤正伸(1年=F東京U-18)が先発した。

 明治大は今季のリーグ戦、先制した試合で11戦11勝。堅守を武器にしながらも、関東リーグ得点王FW阪野豊史(3年=浦和ユース)らが決めるべきところでゴールを挙げてきた。一方の専修大は、ここまでの3試合のうち2試合で開始1分でゴールを奪うなど3戦15得点と圧倒的な攻撃力をみせつけ、初出場初Vの偉業達成へ王手をかけた。専修大の攻撃陣を抑え、いかに明治大が得点を奪うか。専修大が明治大の堅守を破れるのか。注目の一戦となった。

 立ち上がり、明治大が守備を徹底し、専修大の中盤から自由な攻撃展開を許さず。ダブルボランチのMF宮阪政樹(4年=F東京U-18)とMF三田啓貴(3年=F東京U-18)が攻守に奮闘をみせた。相手の攻撃の核であるMF町田也真人(4年=埼玉栄)に決定的な場面で前を向かせず。中盤の3枚に対して、豊富な運動量で対抗した。対する専修大は、序盤なかなか思うような攻撃を展開できず。スピードに乗った攻撃で敵陣内まで攻め込むものの、1点が遠い。専修大の源平貴久監督が「前半は明治大さんが多くの攻撃をつくっていたと思います」という言葉通り、明治大が押し気味の展開で0-0のままに前半を終えた。

 しかし、後半から試合は大きく動く。下級生SBの松藤とDF小川大貴(2年=磐田ユース)がなかなか攻撃参加できずに、明治大はチャンスメイクできない。前線の阪野にはボールが収まらず、攻撃での起点をつくれない。時間だけが経っていった。すると後半7分だった。MF仲川輝人(1年=川崎F U-18)の右クロスを町田が粘り、こぼれを拾った長澤がPA左から正面へ切り込み、右足シュート。個人技で持ち込んでの鮮やかな一撃。待望の先制点を決め、専修大が1-0とリードを奪った。さらにこのゴールで勢いづくと、同24分には追加点。仲川の右クロスを長澤がシュート。GKが弾いたボールをFW大西佑亮(3年=鹿島ユース)が拾い、ゴールへ流し込んだ。大西のインカレ全試合連続ゴールで2点差にリードを広げた。

 2点差に突き放された明治大は、素早くベンチが動く。後半26分、MF矢田旭(2年=名古屋U-18)とMF田中恵太(4年=三菱養和SCユース)に代えて、MF石原幸治(1年=市立船橋)とMF梅内和磨(2年=FC東京U-18)をピッチへ送った。さらには、明治大の選手たちは自分たちの判断で戦略を変更。4バックのCBを務めていたDF丸山祐市(4年=國學院久我山高)を前へ上げ、3バック気味での戦いに変更した。2点を追う明治大は攻撃的に攻めかかる。出場直後の梅内が再三チャンスを演出。右サイドからクロスを入れるが、阪野のヘディングシュートはポスト左へ外れた。その後は自らドリブルで切れ込み、FW岩渕良太(3年=F東京U-18)へラストパス。岩渕のシュートはGKの好セーブに阻まれた。この日は1点が遠く、なかなかゴールネットを揺らすことができない。

 対する専修大は攻撃の手を緩めずに果敢に攻め込む。すると後半35分、専修大にダメ押しの3点目が生まれた。仲川が左サイドの町田に展開し、自らはゴール前へ走り込む。町田の絶妙なスルーパスを「オフサイドかと思った」という仲川が受けると、飛び出してきたGK高木駿(4年=東京Vユース)を冷静にかわして、右足シュート。落ち着いてシュートを流し込み、3-0と試合を決定づけた。そのまま試合は終了。専修大が明治大に3-0で勝利。全国大会初出場ながら、初優勝を果たした。

(取材・文 片岡涼)
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