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[ケイスポ]インカレ準決勝 日本一への道断たれるも慶大は18年ぶりの全国3位:明治大戦

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[慶應スポーツ ゲキサカ版]
[12.25 第60回全日本大学サッカー選手権大会 準決勝 慶應義塾大1-2明治大 西が丘]

 勝てば決勝戦・国立への切符が手に入るという状況で行われたインカレ準決勝の明大戦。慶大は負傷のためMF日高慶太(4年=桐蔭学園高)を、累積警告のためDF松岡淳(3年=慶應湘南藤沢高)と、FW森田達見(3年=川崎U-18)を欠いてこの一戦に臨んだ。そのため、MF山浦公裕(3年=FC東京U-18)がサイドハーフで今大会初のスタメン起用、そして前の試合でボランチ起用となったDF松下純土(2年=國學院久我山高)がCBを務める布陣を採用した。

 試合は両チームとも前半から積極的な立ち上がりをみせる。慶大がDF田中奏一副将(4年=F東京U-18)、DF黄大城(4年=桐生第一高)を中心に果敢にサイド攻撃を仕掛けると明大は持ち味であるポゼッションサッカーで慶大ゴールに迫ってきた。そんな中、均衡が破れたのは前半20分。自陣左サイドを突破され、グランダーのクロスをあげられると、ゴール前でフリーとなっていた明大MF岩渕良太(3年=FC東京U-18)に先制ゴールを許してしまう。するとその後は明大の一方的な展開に。須田芳正監督が「相手は非常に良かった」と振り返る、安定したディフェンスで慶大につけ入る隙を与えず、前半は明大の1点リードで終えた。

 後半になっても流れは変わらない。攻撃のキーマンであるMF河井陽介(4年=藤枝東高)が徹底マークにあい、自分たちの持ち味であるパスサッカーのリズムを作れない。FW風間荘志(4年=暁星高)や山浦公が単独で持ち込み、シュートを放つも、集中を切らさない明大ディフェンスの牙城を崩すには至らず。ゴールが遠い展開が90分間続いてしまった。さらに終了間際、焦りが見えた慶大はカウンターから明大MF梅内和磨(2年=FC東京U-18)に持ち込まれ、決定的な追加点を許してしまう。その後、後半ロスタイムにMF藤田息吹(3年=藤枝東高)が意地の追撃弾を決めて1点差に詰め寄るも、直後にタイムアップを告げる笛が鳴り響き、試合は1-2で終了した。

 明大に敗れ、今シーズンを全国3位という結果で終えた慶大。決勝の舞台までたどり着けなかったのは「もちろん悔しい」(黄)が、この1年間は慶大ソッカー部の歴史に新たな1ページを刻んだ、飛躍の年であった。2部リーグ優勝、夏の総理大臣杯ベスト8、慶大史上初の早慶定期戦3連勝、そしてインカレ3位。黄金世代と呼ばれ輝かしい戦績を残してきた4年生の長くて濃い4年間は遂に終わりを迎えることとなった。

(取材・文 慶應スポーツ新聞会)

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