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[五輪最終予選]関塚ジャパンが首位再浮上!!シリア敗戦で最終戦引き分け以上で五輪切符獲得へ

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[2.22 五輪アジア最終予選 マレーシア0-4日本 クアラルンプール]

 ロンドン五輪アジア最終予選グループCで2位のU-23日本代表は22日、第5節で最下位・マレーシアと対戦(アウェー)。DF酒井宏樹(柏)とFW大迫勇也(鹿島)のゴールで前半を2点リードで折り返すと、後半にも2点を加えて4-0で快勝した。第4節終了時点で勝ち点、得失点差で並ぶシリアに総得点で1点劣っていた日本だが、大きな4得点。その後、行われた試合でシリアがバーレーンに1-2で敗れたため、勝ち点を12に伸ばした日本は勝ち点9にとどまったシリアを抜いて単独首位に再浮上した。自力での1位突破も復活し、3月14日に国立競技場で行われるバーレーンとの最終戦に引き分け以上でロンドン五輪への出場権を獲得する。

 左腓腹筋挫傷のMF清武弘嗣をはじめ、5日のシリア戦で先発したFW山崎亮平とMF山田直輝が怪我、そして欧州組も不在。主力を欠いた苦境の中で関塚隆監督は右MFに予選初出場のMF齋藤学、左MFには最終予選初戦以来の出場となるFW原口元気を起用した。またコンディション面で不安の残る主将のMF山村和也を先発から外し、MF扇原貴宏とMF山口螢のC大阪コンビをダブルボランチに配置する4-2-3-1システムで試合に臨む。

 大量得点を奪って2時間半後にバーレーン戦を戦うシリアにプレッシャーをかけたい日本は序盤から相手を押し込んだ。8分には齋藤が右中間からファーストシュートを放ち、12分には扇原の左クロスから大迫がヘディングシュートを放った。また16分には山口の右クロスのこぼれ球を酒井が強烈な右足シュート。ただ、大声援に後押しされるマレーシアも怯まずに前へ出てくる。ややパスミス、トラップミスの多い日本から中盤でインターセプトするとMFファザイルやMFザカリアが中央突破。遠目の位置からでも思い切ったシュートを放ち、ホームの観衆を沸かせていた。

 試合の主導権を握りながらも雑なクロスやミスで好機を逃す場面が見られた日本。それでも35分にスコアを動かす。カウンターから齋藤が中央のMF東慶悟へつなぐと、東は左前方からPAへ走り込んだ原口へピンポイントのスルーパス。DFからのプレッシャーを受けながらも最前線で粘った原口を右後方からサポートしたSB酒井が、ニアサイドへと右足シュートを流し込んで先制した。日本は直後の39分にスルーパスを通されてMFアンブマミーに決定的な左足シュートを放たれたが、これはGK権田修一がストップ。逆に44分、日本は酒井が右タッチライン際で獲得したFKを扇原が左足で中央へと入れる。落下点に入ったDFの前に入り込んだ大迫が頭で合わせて2-0とした。

 日本は中盤で山口が再三好守を見せ、最終ラインでは鈴木大輔と濱田水輝の両CBが身体を張る。また左の比嘉祐介と右の酒井が再三長い距離を走って攻撃に厚みを加えていた。そして後半10分、酒井が齋藤とのワンツーで右サイドを抜け出すと、飛び出したGKの指先を抜ける絶妙なクロス。これをファーサイドへ走り込んだ原口が左足ダイレクトで合わせて3-0とした。

 3点目直後には競り合いからの着地時に負傷していた大迫がプレー続行できなくなり、FW永井謙佑と交代するアクシデントがあった。それでも15分、比嘉の突破からこぼれ球を扇原が左足シュート。GKが弾いたボールを齋藤がプッシュして4点目を奪った。

 気温30度を越える中での消耗戦。日本は25分に扇原を山村へとスイッチし、38分には原口をFW杉本健勇へ代えてさらなる追加点を狙った。41分に杉本の折り返しから東が放った決定的な一撃がゴールライン手前のDFにクリアされるなど5点目を挙げることはできなかったが、関塚ジャパンにとってはロンドン五輪予選最多となる4ゴール。アウェーで快勝を収めたチームは勢いに乗り、ホームの最終戦でグループ1位とロンドン切符をもぎ取る。

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