全日本大学選抜と全韓国大学選抜が対戦するデンソーカップ第9回大学日韓定期戦が25日に東京・国立競技場で行われる。2月に宮崎県で行われた第26回デンソーカップチャレンジには1、2年生(新2、3年生)で臨んだ全日本大学選抜だが、今月16日から21日に行ったインドネシア遠征から3年生(新4年生)5人が加わり、「最強のメンバー」(吉村雅文監督)で日韓戦に挑む。

　キャプテンを任されたのは、3年生5人のうちの一人であるDF栗山直樹(専修大3年=清水東高)。栗山自身はデンソーカップチャレンジに関東選抜Aの一員として参加していた。“敵”として見ていた全日本大学選抜の印象は「点が取れるチーム、攻撃的なチーム」。3試合で18得点を量産して優勝を飾ったチームにインドネシア遠征からはFW阪野豊史(明治大3年=浦和ユース)、FW富山貴光(早稲田大3年=矢板中央高)らも加わり、「さらに攻撃に磨きがかかっている」と力説する。

　そんな中、CBとして守備を統率する栗山は「攻撃的なチームだけど、点を取られていたら意味がない」と強調。「そこはしっかり自分がリーダーシップを持ってやりたいし、失点ゼロに抑えることを目標に戦いたい」と、日韓戦での完封を誓っていた。

　全日本大学選抜の最終目標は13年夏にロシアで開催されるユニバーシアード競技大会。栗山ら3年生は大会時にはすでに卒業しており、今回の日韓戦後は2年生以下で強化を進めていく。「自分がユニバに行くことはできないけど、大学サッカーに貢献できることはあると思う。(全日本大学選抜の一員としての活動は)25日で終わりだけど、新4年生が何か残していければ。日韓戦が終わってもリーグ戦が始まるし、チームでできる役割もあると思う」。インドネシア遠征、そして日韓戦を通じてユニバを目指す後輩たちに思いをつなぎ、大学ラストイヤーとなるシーズンへ臨む。

(取材・文　西山紘平)