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「完敗です」…相手を称えたDF町田浩樹が示した覚悟「鹿島というチームを体現していける選手に」

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鹿島アントラーズDF町田浩樹

[1.1 天皇杯決勝 神戸2-0鹿島 国立]

 開口一番、出てきた言葉は「完敗です」。0-2の完封負けを喫した鹿島アントラーズDF町田浩樹は悔しさを滲ませた。

 序盤から神戸に主導権を握られる。3-4-3のシステムを採用する相手に対し、鹿島のシステムは4-4-2。「どうしてもズレが出てきてしまう組み合わせなので、そこをいかに無くしていくかだった」が、前半18分にオウンゴールで先制点を献上すると、同38分には追加点を奪取されてしまった。

 後半途中からシステムを変更したことで、「マークがはっきりして、高い位置でボールを取れるので、攻撃もしやすくなった」と流れを引き寄せた。しかし、神戸守備を崩し切ることができずに0-2で敗れて、タイトルを逃した。

「完敗です。相手を称えるしかない。前半に相手の攻撃にうまく対応できなかった。それに尽きると思う」

 下部組織から16年にトップチームに昇格して4年目。3年間でリーグ戦10試合出場だったが、今季は22試合に出場と飛躍の1年となった。「CBとSBを両方やって、シーズンを通して戦えたことは自分にとって収穫だし、いろいろなタイプの選手と対峙して成長できたと思う」。自身の成長を実感しながらも、「でも、それをタイトルに結び付けられなかった」と唇を噛むと、視線を上へと向けた。

「今は上の人に引っ張ってもらっている感覚なので、もっともっと自分が引っ張って行く存在にならないといけない。来季は監督も変わり、選手も変わっていく中で、鹿島というチームを体現していける選手になっていかないといけない」

 先頭に立って常勝軍団をけん引していく――。強い覚悟を持って新シーズンに向けて走り出す。

(取材・文 折戸岳彦)

●第99回天皇杯特設ページ

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