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結果で示してJ1へ駆け上がった名古屋MF久保藤次郎「もっとやれる自信はあります」

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名古屋で初スタメンを飾ったMF久保藤次郎

[8.30 天皇杯準々決勝 柏 2-0 名古屋 三協F柏]

 7月に藤枝MYFCから名古屋グランパスへと完全移籍で加入したMF久保藤次郎が、天皇杯準々決勝の柏レイソル戦で加入後初めて先発に名を連ねた。直近のリーグ戦数試合はDF野上結貴が右ウイングバックを務めていたが、天皇杯・柏戦ではメンバーを7人入れ替えたため、野上は3-4-2-1の最終ラインに入り、右ウイングバックには久保が起用された。

 立ち上がりは名古屋の時間だった。右のシャドーのFW前田直輝が柏の裏のスペースをとってカットインからシュートに持ち込むシーンもつくった。「あの時間は名古屋が押し込めていて、跳ね返されたボールも回収ができていた。相手も後手を踏んでいる感じはあったので、決めるならいまだろうなっていう感覚があった」と久保は回想する。しかし、互いに決定機がないまま最初の45分を終えた。

 試合が膠着していた後半16分には、長谷川健太監督は3枚替えを行い、そのタイミングで久保はDF中谷進之介と交代に。中谷が最終ライン中央に入ってDF藤井陽也が右センターバックへ。野上が1列前に上がった。

 名古屋のウイングバックとしては「守備のところは堅いチームなのでその部分の強度と、あとは攻撃のところは逆サイドのクロスにしっかり入っていくことと、自分だったらどんどん仕掛けていくこと」を求められているというが、「ボールに触る機会が少なくて、自分のよさはあんまり出せずに終わってしまいました」と久保は肩を落とした。

 2021年に中京大学在籍中に当時J3だった藤枝でJデビューを果たすと、翌年に正式加入。ルーキーイヤーにはJ3で30試合10得点と結果を残した。チームがJ2に昇格した今年は、27試合5得点の活躍を見せると、シーズン途中に名古屋へ。8月18日の浦和戦に途中出場し、J1デビューもはたした。「通用しないなとか自信を失うようなところは全然ないです」とJ1でのプレーにも動じることはない。

「今後慣れてくれば、彼のよさは出てくるんじゃないかと思います」と指揮官も太鼓判を押す24歳のアタッカーは、「味方との連携の部分が合ってきて、何も考えずにプレーできるようになればもっとやれる自信はあります」と今後の活躍に期待を抱かせた。

(取材・文 奥山典幸)
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Text by 奥山典幸

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