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[天皇杯]健闘・挑戦者に「レノファ・コール」

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[10.11 天皇杯2回戦 川崎F 6-1 レノファ山口 等々力]

 試合後、川崎Fサポーターからの「レノファコール」と温かい拍手が挑戦者・レノファ山口イレブンへと送られた。

 後半の5失点で敗れたものの、勇敢な敗者だった。試合序盤から伊藤博幹(前・G大阪)と吉田健次郎(前・徳山大)の両CBを中心に球際の厳しい守備で川崎Fの強力攻撃陣のリズムを崩したレノファ。22分に先制されたが「点を取らないと勝てない。内容がなくてもゴールを取りにいった」とFW柏原渉(前・福山大)が振り返ったように、すぐさま反撃を試みる。そして失点からわずか1分後の23分だ。MF鈴木修平(前・徳島ヴォルティス・セカンド)が出したパスのこぼれ球が川崎FのDFラインの裏のスペースへと落ちる。これに反応した柏原が左足を振りぬくと、ボールはゴール右隅へと吸い込まれた。

 「振り切ったら入った」と喜びを爆発させた柏原。このゴールでさらに勇気を得たチームは、その後も好守からの鋭いカウンターで相手ゴールに近づく。そして33分にMF福原康太(前・FCセントラル中国)が放った右足ミドルがゴール右ポストを叩くなど、J1の強豪を苦しめた。

 後半の5失点で1-6で敗れたが、遠く山口から駆けつけたサポーターの前でしっかりと1点を奪取。J1チームの強豪に自分達の姿を印象付けた。柏原は「(川崎Fとは)力の差があった。でもこれから僕たちもJに向けてやっていかないといけない。いい勉強というか、学ばせてもらった」。スタンドには「2009蹴球維新」の文字も掲げられていたレノファ。健闘した貴重な経験を、Jリーグを目指す今後への糧とする。

(取材・文 吉田太郎)

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