beacon

惜敗の米子北、選手権へ「堅守速攻貫く」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[9.3 第90回天皇杯1回戦 レノファ山口 2-0 米子北高 平塚]

 「(鳥取)県内では力で来るチームが多い。(相手の)体の大きさ、そしてスピードは勉強になった」。天皇杯初出場した米子北高(鳥取)の城市徳之監督はJFL昇格を目指す社会人チーム、レノファ山口に立ち向かい惜しくも敗れた90分間をこう振り返った。

 加入が内定しているという川崎Fの強化部スタッフら関係者が多数会場を訪れる中でエースFW谷尾昂也が強さとキープ力を見せつけ、11年鹿島入り内定のU-19代表DF昌子源と道下稔晃の両CBを中心に築かれた守備ブロックはほとんど相手に入り込ませなかった。だが指揮官が「連動性と2列目からの飛び出しに苦しんだ」と評したようにスペースへ走りこんでくる相手アタッカーへの対応が遅れ2失点。谷尾が「フィジカルが負けないことを試したかった」と残念がったように、J1湘南ベルマーレと2回戦で対戦する権利を勝ち取ることはできなかった。 

 ベスト8で涙を呑んだ全国高校総体(8月)後は天皇杯を目標に掲げ、同校史上初めて鳥取県予選突破を果たした。そして勝つことはできなかったが、本大会でも昌子のヘディングシュートや2年生FW小笹晃の突破など元Jリーガーも名を連ねるレノファ山口を慌てさせる場面をつくった。今回得た経験を最大の目標である高校選手権へ生かす。昌子は「(全国総体準々決勝で敗れた)西武台戦は我慢できなかった。選手権は勝つという気持ちが大事。堅守速攻を貫いて全国優勝目指す」と誓っていた。

(取材・文 吉田太郎)

TOP