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“クライマックス男”野沢の活躍で鹿島が勝利

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[11.17 天皇杯4回戦 鹿島2-1C大阪 カシマ]

 リーグ4連覇が厳しくなり、3大会ぶりの天皇杯制覇にタイトル奪取を賭ける鹿島アントラーズは、セレッソ大阪を2-1で退けてベスト8入りを果たした。

 リーグ戦では2位の鹿島と4位のC大阪の上位対決となった今試合。鹿島は今季、C大阪に2戦2敗と勝利がなかったが、毎年11月、12月にゴールを量産する“クライマックス男”のMF野沢拓也が難敵撃破に導いた。

 前半17分、ゴール前のFKのチャンスでキッカーは野沢。勢いのある男には運も味方するのか、右足から放たれたキックは、DF茂庭照幸のオウンゴールを誘発した。さらに同44分にPA外左でFKをゲットすると、再び野沢が得意の右足を一閃。今度は見事に、華麗にゴール左隅に突き刺した。

 2点のリードを奪った鹿島だったが、後半になっても守りに入ることはなく、後半と同時に投入されたMF小笠原満男を中心に前線から果敢にプレッシャーをかけにいく。試合終了間際の後半39分にC大阪のFWアドリアーノに1点を返されたが、残り時間も14日の川崎F戦で頭部を6針縫う怪我を負ったDF岩政大樹が意地のフル出場でゴールを死守。GK曽ヶ端準の好セーブもあり逃げ切りに成功した。

 鹿島によるとオズワルド・オリヴェイラ監督は「2回も負ければ次に学習するもの。それは冗談だが、やるべきことは負けに値する内容だったかといえばそうではなかった」と今季3戦目でC大阪に勝利できたことを喜んだ。

 王者・鹿島にとって無冠でシーズンを終えることは、プライドが許さない。リーグ4連覇は絶望的だが、3大会ぶりの賜杯をこの手におさめるつもりだ。

(文 片岡涼) 

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