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[MOM951]那覇西FW宮城良壽(3年)_DF登録の背番号10が本職に戻って2得点

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 全国高校選手権2回戦 那覇西3-2神戸弘陵 ゼットエー]

 那覇西のメンバーリストの背番号10、宮城良壽(3年)の前にはDFと表記されている。実際、今大会の県予選まで宮城は右SBとしてプレーしている。だが本大会では本来のFWのポジションに戻ってプレーすると、この日は2ゴールを挙げてチームの勝利に大きく貢献。「やっぱりFWかな」と試合後は凛々しい顔立ちを崩してみせた。

 FW一筋でプレーしてきた宮城に転機が訪れたのは夏の総体前に行った遠征時だった。チームの決定力に不満を持っていた玉城真哉監督は背番号10を右SBに据える思い切った策に出た。

 効果はあった。右に宮城、左SBにDF安里駿汰(3年)とチームきっての快足コンビを据えることで攻撃に厚みが増し、相乗効果として今大会の県予選も1失点で切り抜けるほど、守備も安定した。

 だが宮城は心の葛藤を捨てきれずにいた。練習でもシュート練習を繰り返すなど、FWへの思いは募るばかりだった。そんな思いをくみ取ったのか、玉城監督もFWとして起用していたキャプテンの徳元悠平(3年)をCBに戻すことを決断。空いたポジションに宮城を組み込んだ。

「点決めると嬉しいので追求していきたい」。水を得た魚のように輝きを取り戻した宮城は、「得点王も狙いたい」と高らかに宣言。高校生活最後の冬、沖縄にはない寒さを吹き飛ばす熱い冬にしてみせる。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 児玉幸洋)

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