[選手権予選]「全国で狙うのはひとつだけ」野洲が13発圧勝スタート:滋賀
[10.30 全国高校選手権滋賀県予選2回戦 野洲高 13-0 近江高 野洲高グラウンド]
第93回全国高校サッカー選手権滋賀県予選の2回戦が30日、野洲高グラウンドで行われ、野洲高が近江高を13-0で下し、2年ぶりとなる全国舞台に向けて幸先の良いスタートを切った。
1回戦シードの野洲はこの日が初戦となったが、「選手権に向けての総仕上げ」と山本佳司監督と説明したように、3回戦以降を見据えて選手層の厚みを加えるために主将のGK小倉将司を除く10人がサブ組というメンバーでスタメンを構成。視線の先にある全国も含めて登録枠を争う選手たちによる“サバイバルマッチ”は、アピールを狙う選手たちが開始からゴールを量産した。
まずは4分、中央を細かいパス回しで繋いで、右サイドへとスルーパスを展開。スペースへと飛び出したFW植道たすくがダイレクトでPAに折り返すとFW松本天人が冷静に合わせて先制に成功した。この1点で、「初戦なんで緊張はあったけど、1点獲れて落ち着けた」(植道)とリラックスした野洲は、16分にMF前川潤貴のパスから植道、19分に右CKを赤羽宏之が頭で合わせて加点。24分に植道が4点目を奪ってからは、押し込みながら決定機を活かす事が出来なかったが、前半のうちに勝敗を決定づけた。
エンドが変わった後半も立ち上がりから近江を押し込み、後半5分には右サイドの植道からのパスを受けたMF小泉竜輝が冷静にDFをかわして、右隅にシュートを決めると、続く7分にも松本が得点した。そして、15分からは「選手権独特の空気感を味わせたかった」(山本監督)とMF徳田竣希、FW山元壮太郎の注目1年生コンビを投入。20分に山元、21分に徳田が得点し、早々に期待に応えると、以降も立て続けに5得点を奪い、終わってみれば13-0という大差で初戦を終えた。
「3年間やってきた事を出来た選手と出来なかった選手が分かった」と山本監督が口にし、「皆、やれば出来る選手ばかり。アピール出来たヤツもいると思う」と小倉が続けたように、大勝と同時にレギュラー組とそん色のないプレーを見せた選手が見つかった事がこの日の収穫でもある。指揮官から名指しで評価された植道がその一人。野洲らしい細かいパス回しでの崩しにアクセントを加えるスペースへの飛び出しから、シュートや折り返しで3得点5アシストを記録し、「もうちょっと点は獲れたかなとは思うんですけど、結果は残せたので良かった。昨年、決勝で負けているので今年こそはと3年生の皆が思っているので、このままチームに貢献したい」と意気込む。
一方で、「練習試合から絶対に負けたくないし、全部勝ちたいと常に思っているから、選手権やからってそこまで思い入れは強くない」とあくまで自然体を強調するのが小倉だ。全国総体では野洲史上最高となる16強に進みながら、「全部、自分たちの自爆だった」とミスの連続から3失点を喫して広島皆実高に敗れた。しかし、夏を越えて2年生が成長した事に加え、競争から植道のような登録外だった選手の追い上げもある。主将はそのチームに手応えを感じており、「全国で狙うのはひとつだけ。蓋を開けてみるまでは分からないけど、普通にしていれば、かなり行ける自信はある」と話す。2年ぶりとなる選手権全国の舞台、そして9年ぶりの日本一を目指し、野洲がスタートを切った。
[写真]サイドで存在感を見せた野洲FW植道
(取材・文 森田将義)
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【特設】高校選手権2014
第93回全国高校サッカー選手権滋賀県予選の2回戦が30日、野洲高グラウンドで行われ、野洲高が近江高を13-0で下し、2年ぶりとなる全国舞台に向けて幸先の良いスタートを切った。
1回戦シードの野洲はこの日が初戦となったが、「選手権に向けての総仕上げ」と山本佳司監督と説明したように、3回戦以降を見据えて選手層の厚みを加えるために主将のGK小倉将司を除く10人がサブ組というメンバーでスタメンを構成。視線の先にある全国も含めて登録枠を争う選手たちによる“サバイバルマッチ”は、アピールを狙う選手たちが開始からゴールを量産した。
まずは4分、中央を細かいパス回しで繋いで、右サイドへとスルーパスを展開。スペースへと飛び出したFW植道たすくがダイレクトでPAに折り返すとFW松本天人が冷静に合わせて先制に成功した。この1点で、「初戦なんで緊張はあったけど、1点獲れて落ち着けた」(植道)とリラックスした野洲は、16分にMF前川潤貴のパスから植道、19分に右CKを赤羽宏之が頭で合わせて加点。24分に植道が4点目を奪ってからは、押し込みながら決定機を活かす事が出来なかったが、前半のうちに勝敗を決定づけた。
エンドが変わった後半も立ち上がりから近江を押し込み、後半5分には右サイドの植道からのパスを受けたMF小泉竜輝が冷静にDFをかわして、右隅にシュートを決めると、続く7分にも松本が得点した。そして、15分からは「選手権独特の空気感を味わせたかった」(山本監督)とMF徳田竣希、FW山元壮太郎の注目1年生コンビを投入。20分に山元、21分に徳田が得点し、早々に期待に応えると、以降も立て続けに5得点を奪い、終わってみれば13-0という大差で初戦を終えた。
「3年間やってきた事を出来た選手と出来なかった選手が分かった」と山本監督が口にし、「皆、やれば出来る選手ばかり。アピール出来たヤツもいると思う」と小倉が続けたように、大勝と同時にレギュラー組とそん色のないプレーを見せた選手が見つかった事がこの日の収穫でもある。指揮官から名指しで評価された植道がその一人。野洲らしい細かいパス回しでの崩しにアクセントを加えるスペースへの飛び出しから、シュートや折り返しで3得点5アシストを記録し、「もうちょっと点は獲れたかなとは思うんですけど、結果は残せたので良かった。昨年、決勝で負けているので今年こそはと3年生の皆が思っているので、このままチームに貢献したい」と意気込む。
一方で、「練習試合から絶対に負けたくないし、全部勝ちたいと常に思っているから、選手権やからってそこまで思い入れは強くない」とあくまで自然体を強調するのが小倉だ。全国総体では野洲史上最高となる16強に進みながら、「全部、自分たちの自爆だった」とミスの連続から3失点を喫して広島皆実高に敗れた。しかし、夏を越えて2年生が成長した事に加え、競争から植道のような登録外だった選手の追い上げもある。主将はそのチームに手応えを感じており、「全国で狙うのはひとつだけ。蓋を開けてみるまでは分からないけど、普通にしていれば、かなり行ける自信はある」と話す。2年ぶりとなる選手権全国の舞台、そして9年ぶりの日本一を目指し、野洲がスタートを切った。
[写真]サイドで存在感を見せた野洲FW植道
(取材・文 森田将義)
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