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[選手権予選]コーチの「あるぞ」に応えた!東福岡の攻撃的SB林が公式戦初ゴール

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[11.15 全国高校選手権福岡県予選決勝 東福岡高 4-0 筑陽学園高 レベスタ]

 この日、東福岡高が最も盛り上がったシーンだったかもしれない。3-0の前半37分、東福岡高は中央から細かくパスを繋ぐと、最後は右MF三宅海斗(3年)のスルーパスに反応した右SB林雄都(3年)が右足シュートをゴールへ叩き込んだ。公式戦初というゴールを決めた背番号2はチームメートの歓喜の輪を離れると、ベンチへ駆け寄り、平岡道浩コーチを抱擁。そしてスタッフ陣に祝福されて笑顔でピッチに戻った。

「自分、ずっとゴール狙っていて上がっていたんですけど、ゴール決めたことなかったんですよ。きょうが公式戦初ゴール。(これまでは)全然外していた。でもきょうは平岡先生から『雄都、初ゴールあるぞ』と言われていた」。抜群の運動量でPAまで駆け上がりシュートを打ち込む。先輩SBの長友佑都と同じ「ゆうと」の名前を持つSBは東福岡のサイド攻撃をより迫力のあるものにしている。この日は右クロスで先制点をアシストして公式戦初ゴールも記録。優勝に大きく貢献して笑顔で試合を終えた。

 その林、同じく優勝した全国高校総体の表彰式後は下を向いていた。レギュラーのSBとして大会に臨んだが、守備面に課題が出て準決勝、決勝はベンチスタート。優勝の歓喜の中、ひとり唇を噛んで成長を誓っていた。そのSBはチームのサイドアタッカーであるMF橋本和征(3年)やMF坂口真心(3年)と1対1のトレーニングを繰り返して課題を修正。今大会は先発選手として優勝の喜びを味わった。

 だが満足はしない。「全国までまたポジション争いがあると思うんでまたしっかり努力していきたい。どんどん上がって点に絡めるSBに」。悔しさを知るDFはまた努力して、激しい先発争いを勝ち抜いて全国初戦のピッチに立つ。

(取材・文 吉田太郎)

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