beacon

ユース取材ライター陣たちが推薦する「選手権注目の11傑」vol.6

このエントリーをはてなブックマークに追加

安藤氏注目の長崎総合科学大附高FW宇高魁斗

特集企画「ユース取材ライター陣が推薦する『全国高校選手権注目の11傑』」

 ゲキサカでは開幕が近づいてきている第95回全国高校サッカー選手権の注目選手を大特集。「選手権注目の11傑」と題し、主にユース年代を取材、観戦する6氏に選手権注目の11選手を紹介してもらいます。最終回は“ユース教授”ことサッカージャーナリストの安藤隆人氏による11名です。

 安藤隆人氏:「今年もこの時期がやってきました。選手権11傑。今回はいろいろ考えましたが、Jリーグ内定選手を外し、ちょっと注目してみたい選手を11人並べてみました。中にはまだレギュラーを獲得出来ていない選手もいますが、全員間違いなく実力を有した選手。彼らがこの選手権を通じてさらに注目度を上げて、冬の主役に名乗りを挙げてくるのか。もちろんチームの勝ち上がりによって大きく左右をされますが、将来的にも楽しみに見て行きたい選手達。今回は【4-2-3-1】のフォーメーションで組んでみました」

     宇高
福田   山田  田部井悠         
  田部井涼 西田
齋藤 松田  生駒 真瀬
     矢田貝

以下、安藤氏選出の11人
GK矢田貝壮貴(京都橘高3年)
「1年時からゴールを守り続けた守護神は、屈強なフィジカルとセービングセンスを兼ね揃えたGKに成長を遂げた。最後の大会で更なる活躍が出来るかに注目したい」

DF真瀬拓海(市立船橋高3年)
「スピードあり、突破力あり、そして攻守の切り替えの速さあり。サイドで高い献身性と破壊力を兼ね揃えたプレーを見せる彼は、まさにサイドの支配人となれる選手。気持ちも強く、将来的にはプロでも戦える選手だ」

DF松田陸(前橋育英高2年)
別記事にてコラム掲載

DF生駒仁(鹿児島城西高2年)
「彼はこの中ではかなりメジャーな部類に入るが、やはりこのポジションでは外せない選手だ。185cmの高さを誇り、空中戦では圧倒的な強さを誇る。ロングキックの質にも磨きがかかり、よりスケールの大きなCBになろうとしている。屈強なCBとして、植田直通のようになって欲しい」

DF齋藤日向(帝京長岡高2年)
「フットサルで磨かれた足下の技術と、一瞬の動き出しの速さで、相手を交わして行くだけでなく、1対1でもしっかりと戦える選手だ。彼が左SBに入ることで、攻撃にも変化を加えられるし、守備面ではスライドなどもスムーズに行われる」

MF田部井悠(前橋育英高2年)
「パスセンスに秀いで、周りを活かしていく双子の弟・涼に対し、兄である悠は強烈なシュート力を持ち、左右両サイドからカットインしてゴールを射抜けるパワーストライカーだ。下半身が強く、ターン&ダッシュにも優れる彼は、サイドで繰り返し仕掛けて、チャンスメークも担える。涼がボランチに入った時、絶妙な連携も見られるはずだ」

MF田部井涼(前橋育英高2年)
「チームではサイドハーフとして起用されているが、ここではボランチとしてその才を発揮して欲しい。左足の精度が抜群で、広い視野から長短のパスを巧みに操り、攻撃をコントロールしていく。彼の攻撃センスは非常に高く、周りを活性化させる力を持っているだけに、このポジションでの躍動が見たい。特に悠とのホットラインは強烈だろう」

MF西田直也(駒澤大高2年)
「ボランチのポジションから正確なキックを操り、攻撃の起点となる。ロングパス、ミドルパスの使い分けも上手く、彼に自由を与えたら、たちまち相手DFは大きく揺さぶられ、混乱に陥る。高さと守備力もあり、CBとしての起用も面白い」

MF福田湧矢(東福岡高2年)
「ラン・ウィズ・ザ・ボールに優れ、左サイドをスルスルと突破して行くアタッカー。ボールをさらしながら、巧みに相手の逆を取って行くドリブルは必見で、よりプレーに安定感が生まれれば、チャンスメーカー兼アタッカーとしてさらに化ける可能性を秘めている」

MF山田晃平(藤枝明誠高3年)
「トップ下に宿る冷静沈着な頭脳だ。全体の動きを視野に入れながら、相手の守備の歪みと、スペースを見つけ出し、効果的なポジショニングを取る。キープ力とパスセンスを駆使したワンタッチプレー、ラストパスの精度はもちろん、周りをフリーにさせるフリーランニングの質も高い。攻撃の頭脳として、信頼が置ける」

FW宇高魁人(長崎総合科学大附高3年)
「ここでは敢えて1トップとして起用してみたい。彼は攻撃的なポジションならどこでもこなせる選手で、素早い反転、アジリティー、裏へ抜けるスピード、ヘッドの強さ、キープ力と突破力を兼ね揃え、得点感覚もずば抜けている。前線に彼のような万能型ストライカーがいるのは、大きな強みだ」

執筆者紹介:安藤隆人
 日本列島、世界各国を放浪するサッカージャーナリスト。育成年代を精力的に取材する“ユース教授”。主な著書は『走り続ける才能たち 彼らと僕のサッカー人生』(実業之日本社)、『高校サッカー聖地物語』(講談社)など

▼関連リンク
【特設】高校選手権2016

TOP