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4失点敗戦…那覇西DF我如古「もっとできた」、指揮官「力量差以上に点差が」

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身体を張って、相手を阻む那覇西DF我如古主将(左)

[1.2 全国高校選手権2回戦 富山一4-1那覇西 ニッパツ]

 2年連続で乗り込んだ冬の高校日本一決定戦。しかし2年連続での“初戦敗退”となってしまった。シード校として3回戦から登場した那覇西高(沖縄)は富山一高(富山)に1-4の敗戦。前半だけで3失点すると反撃は叶わなかった。

 主将のDF我如古盛洋(3年)が「入りの面ではいいと、いけると思った」と振り返ったように、開始5分までは那覇西らしくボールをつないで仕掛けていった。富山一へ挑んだ真っ向勝負。試合は拮抗したものになるかと思われた。しかし開始7分のオウンゴールが流れを変えた。相手のハーフウェーライン付近からのボールが富山一の選手の頭に当たってゴールイン。オウンゴールで先制点を献上してしまった。

 この1点で耐え切りたかったが予想外の失点に動揺したのか、前半24分と34分にも失点。相手のプレスに苦しむとボールを前へ進めず。中盤で失ってはカウンターで押し込まれた。そして立て続けの失点で気がつけば、0-3。我如古主将は「細かいミスや小さいミスが重なって大きくなってしまった。ここまで自分たちのミスで失点することが多く、(全国へ向けては)そこを修正してきたはずが、そこで失点してしまった。まだまだ詰めが甘かったということだと思います」と反省する。

 3点を追う後半も戦い方はぶらさなかった。那覇西の玉城真哉監督が「放り込むのは持ち味ではない」と話したように、つないでは富山一のプレスをかいくぐっていこうとした。プランとしては幅を持たせて縦へ突いていくはずだった。しかし、浮き足だった選手たちは中へ中へと狭いスペースでのパス交換に終始。シュートまで持ち込めない。

 そして後半14分には4失点目。後半37分には右サイドで獲得したFKをMF上原牧人(3年)が直接決めて、1点を返したが時既に遅く、そのまま1-4で試合は終了。1回戦で新潟明訓高(0-2)に敗れた昨季に続く、“初戦敗退”。今大会初陣となった2回戦で姿を消した。

 指揮官は「もっと勇気をもってチャレンジさせてあげることができれば」と悔やむ。「力量さ以上に点差が離れてしまったという感じ。やられ方も全てが想定していた形、中でやられてしまった。してきたことができなかった……」。

 来年は2年連続で全国高校選手権へ出場している現2年生が最上級生となる。経験を積んできた選手たちを擁しての勝負の一年が始まる。指揮官は「1、2年生は悔しい思いを感じたと思う。またチャレンジしてほしい」と語った。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 片岡涼)
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