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11人目の“キッカー”の反省…駒澤大高GK宮崎雅崇「決められなかった」でなく「止められなかった」

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駒澤大高GK宮崎雅崇(写真協力・高校サッカー年鑑)

[12.30 選手権1回戦 駒澤大高 1-1(PK9-10)那覇西高 駒沢陸]

 GKの仕事はゴールを守ることだ。だからこそ、駒澤大高GK宮崎雅崇(3年)は11人目のキッカーとしてPKを失敗したことよりも、GKとして11人を相手にしたPKをストップできなかったことを悔やんだ。

 1-1のまま前後半80分を終えた開幕戦。勝敗の行方はPK戦に委ねられることになった。3人目までに両チームともに1人ずつが外すことになったが、その後は全員がきっちりとネットを揺らす。それは8人目、9人目、10人目まで変わらなかった。フィールドプレーヤーの10人が蹴り終えたため、宮崎は「練習では蹴ったことはあるけど公式戦では初めてだった」というPKキッカーを務めるためにペナルティースポットへと向かった。

「自信を持って、ど真ん中に蹴った」と右足から蹴り出したボールだったが、横っ飛びしたGK新垣凱斗(2年)の残っていた足に阻まれてしまう。立場が入れ替わり、GKに戻った宮崎はキッカーを務めた新垣にゴールを撃ち抜かれ、チームはPK戦を9-10で落として初戦で大会から姿を消すことになった。

 宮崎が反省したのは、PKを決められなかったこと以上に止められなかったことだ。「(キッカーが)自分の番まで回ってくると思わなかったけど、自分がどこかで止めていれば…。仲間がしっかり決めてくれていたので、どこかで1本でも止めていれば勝てた試合だった」とPK戦で、GKとしてチームに貢献できなかったことに悔しさを滲ませた。

(取材・文 折戸岳彦)

●【特設】高校選手権2018

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